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東京都知事選に「首都直下型地震の死者ゼロ」を政策に掲げる候補者が出現

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東京都知事選に出馬を表明した上杉隆氏が「首都直下型地震対策」として「死者ゼロ」を政策に掲げている。


これは上杉氏が示した「3つのゼロ」において「都内養護老人ホーム待機者ゼロ」や「都内保育所待機児童ゼロ」に先んじて「首都直下型地震対策 死者ゼロ」を謳っているもので、7月12日の記者会見ではこのように語っていた。

「2つ目は首都直下地震です。死者9700人をゼロにする、何よりも都民の命が大事。行政リーダーが自分の住民が死ぬことを前提するのは納得できないんです。舛添氏は(防災ガイドブックの)『東京防災』を配布するのに20億円かかった。私は一歩進めて最低限の防災グッズを配布します。水、ヘルメット、東京都の標準的なもの一式を全戸配布する。これは一つ9000円で合計500億円強でできます」

果たして首都直下地震における死者数をゼロにすることは可能なのだろうか、などと問うまでもなく仮に発生した場合ゼロになどなるわけがなかろう。死者9,700人という数は東京湾北部地震が起きた場合の東京の被害想定として発表されている数字だが内訳を見ると「揺れ」による死者が5,600人、「火災」による死者が4,100人とされている。

上杉氏は公式サイトで「防災グッズの全660万世帯配布」としているがヘルメットなど揺れや落下物による死者数を減じるグッズ以外に、火災での死者を減じるグッズは含まれているのだろうか。そもそも世帯ごとにヘルメットは人数分配られるのか。各世帯1個というような事態になりはしないのか。

また昼間に勤務先で地震が起きた場合には都が配布するという防災グッズは当然手元にないことになるがそうした場合の対策はどのように考えているのか、千葉や神奈川など都民以外が都内で勤務している場合については都としては何の策も講じないのだろうか。こうした点に鑑みれば予算はすぐに500億円の何倍にも膨らむであろう。そうなった時には費用対効果として妥当なのかという議論も当然出てくるに違いない。

更に首都直下地震には様々なタイプが想定されているわけだが、震源の位置によっては津波による死者が予想されているケースもある。こうした場合への備えはどうなっているのか。いずれにせよ「死者ゼロ」を政策に含めている以上ある程度の対策は検討済であるとされていなければならないが、今のところこうした点を深く突っ込むメディアも見当たらない。

例えそれが実現可能性を無視して掲げた目標だと雖も地震について知れば知るほど、安直に「死者ゼロ」などと口にすべきではないと考えるが、地震災害を舐め切っているとしか言えない公約に対し心ある人は声を上げるべきだろう。
 



 



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