181215-001小笠原諸島西方沖M5.9と北海道・関東地震

小笠原諸島西方沖でM5.9、過去事例では千島海溝や関東での地震も


 
2018年12月15日の01:03に小笠原諸島西方沖でM5.9・震度1の地震が発生した。今回の地震は小笠原諸島西方沖としては今年最も強い地震であったが、付近における過去の事例ではその後北海道や関東における揺れにつながるケースが目立っている。

小笠原に出ていたM6クラスのシグナル

日本国内でM5.5以上のいわゆるM6クラスが観測されたのは11月28日の青森県東方沖M5.7・震度3以来17日ぶりで、小笠原諸島西方沖における有感地震としては10月07日のM5.0・震度1以来2ヶ月ぶりであった。

小笠原にはM6前後の地震に対するシグナルが出ていた。前回小笠原諸島西方沖が揺れた10月07日の際、類似条件下の地震「5例中4例でその後2ヶ月以内に小笠原で再びの地震が起きていた」としてM6以上に言及していた他、10月13日のオホーツク海南部M5.0においても6回の事例全てで2ヶ月以内に伊豆・小笠原で強い地震が起きていたとしてM6クラスの可能性を示唆していたのである。

こうした点から小笠原においてM6程度の地震は起こり得る状態であったと言える。
 

千島海溝周辺でM6以上も

では、今回の地震と似た過去の事例ではその後日本国内の発震に何らかの傾向性は見られてきたのだろうか。

今回の震源位置は小笠原諸島西方沖が前回揺れた10月07日のM5.0と近く、震源の深さも前回の410kmに対して今回が480kmとどちらも深発地震であったという意味では共通しているが、地震の規模がM5.9と大きく小笠原諸島西方沖としては2018年に記録した最大の地震であった点が特徴だ。

そこで前回はM4.5以上の過去事例とその後の国内地震について追跡したが、今回はM5以上の過去事例を前回より範囲を広げて傾向性を探ってみたところ、2つの傾向性が浮かび上がってきた。

まず2ヶ月以内に北海道の千島海溝方面におけるM6以上に繋がっていた事例が7例中6例であった点が挙げられる。

2009年05月の際は1ヶ月後に十勝沖M6.4・震度4、2000年10月の時には半月後に釧路沖M6.1・震度3と翌月の択捉島付近M6.1・震度4、1997年のケースでは3週間後から4週間後にかけて浦河沖M5.9・震度5弱、択捉島南東沖M6.0・震度2、北海道東方沖M5.9・震度2といった具合である。

またM7クラスが発生していた例もあり、1980年11月には3週間後に千島列島M6.9・震度3が起きてから翌月浦河沖でM6.9・震度5。

更に小笠原諸島西方沖から直近でM6以上が観測されていたこともある。1974年には9日後に苫小牧沖でM6.3・震度5、1968年に至ってはわずか1時間後に浦河沖でM6.2・震度4が起きていたのである。
 

関東から東北南部で1ヶ月以内M5以上の傾向性

北海道と同様に目立った傾向性を見せていたのが関東から東北南部にかけての地域で小笠原諸島西方沖から1ヶ月以内にM5以上の地震が発生していたケースがこちらも7例中6例と多かった点である。

1999年は12日後に茨城県南部M5.0・震度3、1997年は19日後に福島県沖M5.4・震度4、2009年には9日後に福島県沖M5.5・震度2。

複数回起きていた事例もある。2000年の際は9日後の茨城県沖M5.6・震度1から11日後に福島県沖M5.2・震度4、また1974年の時には3日後に茨城県沖でM5.4・震度2が起きるとそれから2週間後に千葉県東方沖でM6を超えるM6.1・震度4が発生していた。

更に当日揺れていたケースもみられる。1968年10月08日の04:20に小笠原諸島西方沖でM7.3が起きると5時間後に東京湾でM5.3・震度4を記録していた事例である。
 
※画像は気象庁より。