181217-009バヌアツ中規模群発地震

バヌアツで17日朝までに14回の中規模地震、群発時の傾向は


 
12月15日から17日にかけてバヌアツでM4.5以上の中規模地震が多数発生している。バヌアツでこれまでに発生してきた類似の事例とその後の特徴は。

バヌアツで中規模地震が増加

日本時間12月15日の夕方から起き始めた地震は17日の07:00までに14回に達しており、ほとんどが深さ50km以下の位置でM4.5~M5.6の規模である。

12月15日16:19 M4.9 バヌアツ(23.8km)
12月16日04:29 M4.9 バヌアツ(10.0km)
12月16日05:21 M5.6 バヌアツ(34.7km)
12月16日06:34 M4.9 バヌアツ(47.2km)
12月16日07:23 M4.5 バヌアツ(46.0km)
12月16日11:43 M5.2 バヌアツ(48.1km)
12月16日16:44 M5.2 バヌアツ(48.6km)
12月16日18:48 M5.5 バヌアツ( 9.6km)
12月16日19:31 M4.8 バヌアツ(35.4km)
12月17日00:03 M5.3 バヌアツ(43.9km)
12月17日01:15 M5.0 バヌアツ(58.5km)
12月17日02:12 M4.5 バヌアツ(30.6km)
12月17日02:59 M4.7 バヌアツ(35.0km)
12月17日03:28 M4.9 バヌアツ(35.0km)

バヌアツの南側に当たるニューカレドニアでは12月05日のM7.5以降、15日にかけて70回以上のM4.5以上が発生していたことから、地震活動が北側のバヌアツに移動したかのような印象を与えている。
 

群発地震から大地震起きた例も

中規模の地震が多発するケースはバヌアツでしばしば見られるが、それらの多くはM7を超える強い地震の余震活動としてであり、今回のような事例はあまり多くない。

バヌアツにおける深さ50km以下の中規模地震多発例16事例を類型化すると、「本震→余震」タイプが10例で今回のような「群発地震」タイプは5例。残るひとつは「前震→本震→余震」タイプで、1973年12月28日から1974年01月06日にかけてM4.5以上が計34回発生した際であった。

この時、12月28日から29日にかけて中規模地震が14回起きた後にM7.2の大地震が起きその後余震という形であったことから、今回も今後強い地震が発生する可能性は否定出来ない。
 

バヌアツ群発後の大地震傾向性は

では、M6.5以上といった強い地震に繋がらなかった群発地震タイプの過去5事例において、その後世界的な地震活動に何らかの傾向性は見られたのだろうか。

いずれのケースでもその後3ヶ月以内に世界でM7以上大地震が2~8回起きていたが、これは発生頻度としてはそれほど特徴的ではない。

一方で、5回中4回でその後バヌアツを中心とした南太平洋におけるM7以上が記録されていた点が比較的目立っていた。

1974年05月下旬にバヌアツで深さ50km以下のM4.5以上が10回続いた際には、南東側に位置するケルマディック諸島で07月03日にM7.2、2004年04月下旬にバヌアツでM4.5以上が35回続いたときには07月15日にバヌアツの東側に当たるフィジーでM7.1。

バヌアツにおける強い地震に繋がっていた例もある。1993年09月末から10月初めにかけて12回以上のM4.5以上が起きた事例では12月29日にバヌアツM7.0が、そして2000年11月中旬にM4.5以上が12回連続したケースでは2001年01月10日にバヌアツでM7.1がそれぞれ起きていたのである。

最後にバヌアツにおける今回に類似した群発地震の際、日本国内ではどのような地震が起きていたのだろうか。

M4.5からM5台の中規模地震であったためか、特定の震源や地域との関連性は特に見られなかった。

しかし、「前震→本震→余震」タイプとして紹介した1973年末から1974年01月初めの例では、01月11日と01月31日に日向灘でM5.1とM5.7、02月10日に愛知県西部でM5.3、02月22日に三重県南東沖でM6.5、03月08日に大隅半島東方沖でM5.1・震度3と南海トラフにおけるM5以上が増加傾向にあった。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。