181221-001カムチャッカ半島東側の大地震と南海トラフ巨大地震

カムチャッカ半島東側でM7.4、南海トラフ巨大地震前にも相次ぎ


 
2018年12月21日の日本時間02:01にロシア・カムチャッカ半島の東側でM7.4の大地震が発生した。付近におけるM7以上大地震ではその後北海道方面における強い地震に繋がる傾向が見られる他、前回の南海トラフ巨大地震前に相次いでいた。

 

12月4回目の大地震がカムチャッカで発生

世界でM7を超える大地震が観測されたのは12月11日の南大西洋M7.1以来10日ぶりで2018年としては今回が16回目に当たる。

2018年の大地震発生は01月に3回、02月に2回と続いた後、08月中旬まで起きなかったにも関わらず08月中旬から09月上旬にかけて5回、そして12月に入ってから今回が既に4回目と一定期間の間に集中する傾向が見られている。

こうしたことから前回の南大西洋M7.1の際、M7以上大地震について「今回またも短期間の間に集中している形であり、今後も注意する必要がある」と指摘していたが、再び発生した形だ。

千島海溝方面における強い地震に関しては直近でシグナルも出ていた。12月15日に小笠原諸島西方沖でM5.9の地震が起きた際に、類似条件で発生してきた過去の事例7例中6例で「千島海溝方面におけるM6以上に繋がっていた」と紹介していたのである。
 

北海道・千島海溝M6以上に繋がる傾向が顕著に

カムチャッカ半島及びその東側では11月15日にもM6.1の地震が発生していたが、震源の深さは50kmと今回の9.6kmより深い位置であった。

この時はその後北海道方面におけるM5以上が起きる可能性に言及したところ、11月28日に青森県東方沖でM5.7・震度3の地震が発生。では、浅い場所で記録された今回のM7.4は今後どのような地震をもたらすのだろうか。

カムチャッカ半島の東側・深さ20km以下のM7以上大地震は20世紀以降8回起きており今回が9回目である。そのうち国内地震のデータを確認できない1917年01月を除外し、カムチャッカ半島付近で短期間に2度のM7以上を観測していた1923年02月のケースを1例とした6回についてその後の国内発震状況を追跡すると、ある傾向性が浮かび上がってきた。

まず千島海溝沿いに南下する形で北海道方面におけるM6以上が2ヶ月以内に起きていた事例が6例中5回に達していたことだ。

1923年02月24日のカムチャッカM7.3から約1ヶ月後の03月21日に千島列島でM6.0、1925年08月19日のカムチャッカM7.0では1.5ヶ月後にオホーツク海南部でM6.1。

1927年12月29日のカムチャッカM7.2の時は2日後に択捉島付近でM6.0、1929年12月17日のカムチャッカM7.8の際には3週間後に択捉島付近M6.2といった具合である。

またカムチャッカにおける大地震と前後していたケースもある。1936年11月13日の21:31にカムチャッカM7.2が発生するわずか16時間前に択捉島南東沖でM6.0が起きていたのだ。

更にM6以上が発生しなかった2017年07月18日のカムチャッカM7.7においても、2週間後に千島列島M5.4が起きていた他、7週間後にM6クラスとなる浦河沖M5.6が記録されていた。
 

南海トラフ巨大地震前に集中していたカムチャッカ東側の大地震

カムチャッカ半島東側における浅い震源の大地震についてもうひとつ見られる特徴は1930年代までに7回発生していたにも関わらず、その後2017年まで起きていなかった点である。

1917年、1923年、1925年、1927年、1929年、1936年の次にM7以上を記録したのは2017年07月18日のM7.7、そして今回のM7.4なのだ。

ここでカムチャッカ半島東側20km以下のM7以上の後、日本国内で発生したM5以上に関するもうひとつの目立った点が南海トラフと関連する震源における地震であったことに触れておく必要があるだろう。

1923年02月04日のカムチャッカM8.4では8日後に三重県南東沖M5.4、1927年12月には3週間後に東海道南方沖M5.1と翌月広島県北部でM5.4・震度5、1929年12月の場合も3週間後に日向灘M5.2、1936年11月のケースでは7週間後に九州地方南東沖でM5.8を含むM5以上が4連発。

中でも1925年08月19日の事例では、21:07にカムチャッカでM7.0が起きるとそのわずか44分後に三重県南東沖でM5.5という地震が発生していたのである。

1944年の昭和東南海地震と1946年の昭和南海地震前に続いていたカムチャッカ半島東側における大地震がその後沈黙、再び南海トラフ巨大地震が近づいてきたとされるタイミングで2017年、2018年と続いている形だが、カムチャッカ大地震後に南海トラフ関連震源におけるM5以上が目立っていたのは関連していたのかどうか、今回も注視していく必要がありそうだ。

2017年07月18日のカムチャッカM7.7においても、3週間後の08月13日に種子島南東沖M5.0が発生していた。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。