181229-010フィリピンM7.0大地震

12月5回目の大地震がフィリピンで発生、日本国内への影響は


 
2018年12月29日の日本時間12:39にフィリピン南部でM7.0の大地震が発生した。12月に入ってから既に5回目のM7以上大地震であり、2018年に最も多かった8月の4回を超えるなど世界的な地震活動の活発化を印象づけている。

 

12月5回目の大地震がフィリピンで発生

世界でM7以上の大地震が起きたのは12月21日のカムチャッカ半島付近M7.3以来8日ぶりで、2018年としては今回が17回目。

12月としては既に5回目のM7以上大地震であり、フィジーM8.2巨大地震を含む4回のM7以上が発生した8月を超えて2018年で最も大地震が頻発する月となった。

今月2回目の大地震であったニューカレドニアM7.5、3回目の南大西洋M7.1、そして4回目のカムチャッカ半島M7.3の際にそれぞれM7以上大地震について「短期間の間に集中する傾向もあることから、M7以上大地震が更に続発する可能性も」「今回またも短期間の間に集中している形であり、今後も注意する必要がある」「今回が既に4回目と一定期間の間に集中する傾向が見られている」と指摘していた通り続発していることから、6回目の発生もあり得ると考えておくべきだろう。

2014年04月にはチリM8.2巨大地震を含むM7以上大地震が7回も記録されたこともあるからだ。
 

付近では異なる深さで2018年に数回のM6以上

今回のフィリピンM7.0の震源位置はフィリピン南部ミンダナオ島の南側に当たる場所で、震源の深さは60.1km。フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界付近、ユーラシアプレート側であったようだ。

付近では04月、05月、09月そして11月とM6.0~M6.2の規模の地震が2018年に数回発生してきたが、震源の深さは11月の600kmを除き10km台、30km台と今回より浅かった。深さを考慮しなければ04月05日のM6.0と09月08日のM6.2が今回の震源から非常に近かったが、震源の深さが34km、10kmであったことから関連は不明である。

また20世紀以降、今回と同様のフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界付近ではM7を超える大地震が深さ50~100kmと近い範囲で数回発生してきたが、これらの地震の後、日本国内における発震に何らかの傾向性は見られてきたのだろうか。
 

フィリピン海プレート沿いでその後起きていた地震は

フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界付近で起きてきたM7以上6回についてまずフィリピン海プレート沿いに当たる伊豆・小笠原海溝と南海トラフから琉球海溝にかけての一帯について見てみよう。

フィリピンにおける地震から2ヶ月以内に伊豆・小笠原海溝でM5以上が発生していたのは6回中3回。1985年04月13日のフィリピンM7.0から7週間後に小笠原諸島西方沖M5.2、その翌日に鳥島近海M5.0の例や1993年05月12日のフィリピンM7.0から7週間後に鳥島近海M5.7といった事例があるが、関連性を疑わせるケースも見られる。

1972年12月02日にフィリピンでM8.0の巨大地震が発生してからわずか2日後の12月04日にM7.2の八丈島東方沖地震が起き、震度6を観測していたのだ。

次に南海トラフから琉球海溝にかけての一帯はどうだろうか。こちらは6回の事例中5回で2ヶ月以内にM5以上が起きていた。

1ヶ月後に日向灘M5.1や2ヶ月後に三重県南東沖M5.3、7週間後に高知県中部M5.3、1ヶ月後に愛媛県南予M6.0といった例もあるが関連は不明で、直近で起きていたケースとしては1972年12月のM8.0の2日後に日向灘M5.0、1993年05月のフィリピンM7.0の8日後に奄美大島近海M5.0といった地震が記録されている。

琉球海溝や南海トラフにかけての一帯は有感地震が多いことからそれほど特徴的な傾向であるとは言い難いが、今回目立っていたのが日本海側における地震に繋がっていた例が6回中3回であった点だ。

1969年01月30日にフィリピンでM7.6が発生すると1ヶ月後の03月03日に北海道南西沖でM5.4。1949年03月27日にフィリピンでM7.0が起きた際には9日後に日本海西部でM6.3。

更に1993年05月12日のフィリピンM7.0の際には3週間後に能登半島沖でM5.1、その1ヶ月後にM7.8を記録した北海道南西沖地震が発生していたのである。

最も強い地震であった1972年のM8.0の際、わずか2日後に八丈島東方沖地震が記録されていた点と日本海側における地震が見られていた点がフィリピンにおける今回のM7.0に近い特徴を持った大地震の傾向と言えるだろう。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。