190106-009ブラジルM6.8と小笠原諸島東方沖M5.6

ブラジルで今年初のM6.5超え、胆振東部地震直前の震源北側で


 
2019年01月06日の日本時間04:25にペルーとの国境にほど近いブラジル西部の内陸部でM6.8の強い地震が発生した。2018年08月に今回の震源から南側に当たる場所でペルーM7.1が起きた際にはその後北海道などに注意と紹介したところ胆振東部地震が発生していた。今回はどのような傾向を見せるだろうか。

 

2019年初のM6.5以上地震がブラジルで発生

2019年初のM6.0以上としては約45分前にアリューシャン列島でM6.1が起きていたことから譲る形となったが、M6.5以上としては今年初めての規模の地震がブラジルで観測されたこととなる。

2018年最初のM6.0以上は01月10日のホンジュラスM7.5であったため、2019年は前年より早いタイミングでM6.0以上、M6.5以上がそれぞれ発生したと言える。

2018年の振り返りで述べた通り大地震の発生が連鎖する傾向性が見られる点に照らせば、今回のアリューシャン列島M6.1とブラジルにおけるM6.8が他の地域に波及する可能性を視野に入れておくべきであろう。

1年前もホンジュラスM7.5以降、01月14日のペルーM7.1、01月23日のアラスカM7.9と続き、日本国内でも01月24日に青森県東方沖でM6.3・震度4が起きていた。
 

ブラジル内陸部では13ヶ月ぶりのM6以上地震

さて、深さ575kmという深発地震として発生したブラジルM6.8だが、ブラジルの内陸部でM6.0以上が観測されたのは今回の震源からすぐ南側で発生していた2016年12月18日のM6.4以来13ヶ月ぶりのことであった。

その意味では珍しい規模の地震がブラジルで起きたと言えるが、更に南側に当たるペルーでは2018年08月24日に今回と近い深さ630kmにおいてM7.1の大地震が記録されていた。

注目されるのはこの時、過去の事例から「南海トラフ関連震源と北海道東部における地震が目立つ」と紹介していた点であろう。

というのもペルーの地震から3週間後に当たる09月15日から16日にかけて沖縄本島近海でM6.2、M6.0、M5.9、M5.6とM6クラスが連発していただけでなく、09月06日にはM6.7の平成30年北海道胆振東部地震が起きていたからである。

では、今回の震源に近い場所でこれまでに発生してきた過去の事例からはその後どのような傾向を読み解くことが出来るのだろうか。
 

2018年08月のペルーM7.1に類似の特徴「北海道」「南海トラフ」

今回のブラジルM6.8の震源位置に近い場所で20世紀以降に発生してきた深さ300km以上のM6.5以上は5回。1950年、1989年、2002年、2003年そして2010年である。

3ヶ月以内の世界におけるM7以上大地震発震傾向に明確な特徴は見られなかったが、2018年08月24日のペルーM7.1に近い震源であるだけに類似の傾向性はあるようだ。

南海トラフに関しては1950年の事例では2週間後に大隅半島東方沖でM5.1、その翌月には島根県西部と島根県東部でM5.2とM5.4。1989年の際には翌月三重県南東沖でM5.4。2002年の時は12日後に種子島近海でM5.2が起きた後、10日後に日向灘でM5.9・震度5弱という強い地震を観測していた。

また2010年のケースでもブラジルでM7.1が発生すると翌日に南大東島近海でM6.4・震度4を記録していたのである。

北海道についてはどうだろう。こちらはより顕著な形で、青森県から北海道にかけての地震に繋がっていた。

1989年と2010年はどちらも10日後に北海道東方沖でM5.5とM5.3が、1950年には4日後に宗谷東方沖でM5.4が、2002年の時は翌日青森県東方沖でM6.1・震度5弱が、と直近で発生していた例が目立っていたのである。

こうした点からは2018年08月のペルーM7.1と同様の注意を払っておく必要があると言えるが、今回の場合にはこれに加えてもうひとつ、警戒が必要なポイントがあるようなのだ。
 

ブラジルからの小笠原、その後の傾向は「東北」

ブラジルにおけるM6.8発生から約3時間後の01月06日07:54に小笠原諸島東方沖でM5.6・震度1が発生したが、今回のブラジル5例においても直近で小笠原におけるM5以上が目立っていたのだ。

2010年の際には2週間後に父島近海でM5.3、2002年の時は6日後に小笠原諸島西方沖でM5.4、1950年のケースでも4日後に小笠原諸島西方沖でM6.7、といった具合で5例中3例でブラジルでの地震後、2週間以内に小笠原におけるM5以上に繋がっていた。

そして、これら3つのケースいずれにおいても東北地方太平洋側のM6クラスがその後発生していたのである。

ブラジルM6.8の4日後に小笠原諸島西方沖でM6.7が起きた1950年の事例ではそれから5日後に三陸沖でM5.8、翌月岩手県沖でM5.7。

2002年にブラジルM6.9の6日後に小笠原諸島西方沖でM5.4が発生すると2週間後に宮城県沖でM6.3・震度5弱。

更に2010年、ブラジルM6.5の2週間後に父島近海が揺れた際にはその翌日に福島県沖でM6.2・震度5弱、それから3週間後に岩手県沖でM6.4・震度4と東北地方がよく揺れていたことから、今回の場合はこのような展開も念頭に置いておくべきであろう。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。