190111-009大阪湾でイルカの群れ、最近の事例は

大阪湾にイルカの群れ出現、最近の事例とその後の地震は


 
2019年01月10日に大阪湾に面した兵庫県尼崎市の武庫川河口付近に20頭ほどのイルカの大群が出現したとメディアが相次いで報じている。イルカの群れは大阪府北部地震の直前にも瀬戸内海で見られていただけに関心を集めそうだ。

 

大阪府北部地震直前にも見られていたイルカ

それによると大阪市の隣に位置する兵庫県尼崎市の武庫川河口の近くで大阪湾に入り込んだイルカの大群が見られたということで「これだけ河口に近いのは初めて」「何十年で見たことがない」といった目撃者の発言や「陸に近い場所での目撃は非常に珍しい」という専門家の声が紹介されている。

今回現れたイルカの種類について神戸新聞は水族館でイルカ飼育を担当している学芸員のコメントとして「バンドウイルカかミナミバンドウイルカではないか」と指摘しているが、ミナミバンドウイルカと言えば2018年06月18日の大阪府北部地震M6.1・震度6弱の直前に瀬戸内海で群れが目撃され関心を集めたイルカである。

これは06月上旬に岡山県の瀬戸内海でミナミバンドウイルカ数十頭の大群が撮影されたというもので、当時も「非常に珍しい」現象であるとして複数のメディアが報じていた。

その直後と言って良いタイミングで大阪府北部地震が発生していたことから、今回、大阪湾で目撃されたイルカの群れも地震発生との関係が注目されそうだが、強い地震は起きるのだろうか。
 

イルカの群れ出現とその後の地震、最近の事例は

イルカの群れ目撃、という話題自体はそれほど珍しくなく、新聞やテレビといったメディアが報じただけでも2018年09月に福井県で10頭前後のイルカ、10月中旬には石川県に5~8頭ほどのイルカ、10月下旬にも富山湾で10頭ほどのイルカの群れがそれぞれ現れていたが、その後強い地震は起きていなかった。

また2018年02月には長崎湾にイルカの群れが出現とのニュースが報道されたが、この時も目立つ地震には繋がっていなかった。

このように地震発生とは無関係だった事例も少なくないとの前提は崩すべきではなく、2017年11月中旬に東京都の隅田川にイルカが迷い込んだ際12月に東京湾でM4.4の地震が起きたといった例もありはするが、少なくとも2018年には大阪北部地震直前のように顕著だったケースは他に見当たらない。

05月15日に京都府の天橋立沖でイルカの群れが現れた際にその10日後に長野県北部M5.2・震度5強が、05月20日に宮城県で2頭のイルカが迷い込むと9日後に宮城県沖でM4.2が、また06月上旬から高知県でバンドウイルカが度々目撃されたケースで06月12日に大隅半島東方沖M5.5・震度4がそれぞれ起きていた程度である。
 

イワシを追っていた場合の注目ポイント

但し、今回の大阪湾におけるイルカの群れについてはもう一つ知っておきたい点がある。イルカの群れが餌となるイワシなどを追って迷い込んだのではないかといった専門家の意見も見られるためだ。

イワシは地震との関わりが指摘される魚のひとつで、過去には関東大震災直前に神奈川県の川で大量打ち上げがあったとされている他、1896年の明治三陸地震や1946年の昭和南海地震、それに東日本大震災の際にも豊漁だったためで、イワシの豊漁期と地震活動の一致に言及する専門家もいるほどである。

最近でも2017年06月01日に瀬戸内海に面した山口県におけるイワシの大量打ち上げから3週間後に豊後水道でM5.0・震度5強、2017年06月23日の福井県におけるイワシ大量打ち上げから2日後に長野県南部M5.7・震度5強、更に遡れば2014年11月に北海道でイワシが押し寄せると付近で震度4が発生、といった事例がある。

2018年にも07月に台湾北部で大量のイワシが漁港に押し寄せるとその数日後に沖縄本島近海でM5.5が発生したというケースがあったが、今回の大阪湾におけるイルカがイワシの動きと関係しているとすれば、イワシと地震との関わりという観点からの注視も必要となってくるだろう。
 
※画像はGoogleMapより。
関連URL:【神戸新聞NEXT】武庫川河口にイルカの群れ、渡船業者が発見、撮影