190116-009バヌアツM6.6とバヌアツの法則、熊本地震

バヌアツでM6.6、熊本地震直前や年始の震度6弱前にも付近で揺れ


 
2019年01月16日の日本時間03:06にバヌアツでM6.6の地震が発生した。今回の震源付近における強い地震はその後太平洋プレート沿いに波及していく可能性があるようだ。だが、もう一つ気になる点がある。

 

今年3回目のM6.5以上がバヌアツで

世界でM6.5以上が観測されたのは01月07日のインドネシアM6.6以来9日ぶりで、2019年としては01月06日のブラジルM6.8を含め今回が3回目であった。

バヌアツ付近における最近の地震としては2018年06月から08月にかけてM6.1~M6.5が計3回起きていたが、震源の位置はいずれも今回より南側の多少離れた場所で、深さも今回の46.9kmに対して06月のM6.1こそ28kmと比較的近かったものの、07月のM6.4は167km、08月のM6.5は9kmと異なっていた。

しかし、2018年にバヌアツで起きたM6以上の地震はもうひとつあったのだ。2018年12月22日のM6.0で、震源の位置・深さとも今回のM6.6とほぼ同じと言って良い地震であった。

では、今回の震源付近で過去に記録されてきた近い規模の地震はその後世界と日本にどのような揺れをもたらしてきたのだろうか。
 

太平洋プレート沿いの国内M6~M7に注意

今回の震源からごく近い場所で、震源の深さが20~50kmであったM6以上の地震7例についてその後の発震状況を追跡してみると、世界においてはバヌアツと同じ太平洋プレート沿いにおけるM7以上が、また日本国内でも太平洋プレート沿いとなる伊豆・小笠原や日本海溝・千島海溝の周辺で地震が目立っていた。

世界では3週間後にアラスカM7.0や1ヶ月後にカムチャッカ半島付近M7.3、トンガM7.2、ニュージーランドM7.6といった事例や、バヌアツから2週間後にインドネシアM8.2といったケースを含む7例中全てで2ヶ月以内に太平洋プレート沿いにおけるM7以上大地震が発生していた。

また日本では2ヶ月以内に伊豆・小笠原や日本海溝沿いとなる関東・東北地方太平洋側、それに千島海溝に近い北海道東部でM6以上が起きていたケースが7例中6例と多かった。

1965年01月10日にバヌアツでM6.7が発生すると1ヶ月後に宮城県沖でM5.7、1977年09月04日のバヌアツM6.5直後となる翌日に八丈島東方沖でM5.6といった例がある一方で、残りの4事例ではM7クラスに繋がっていたことから、今回も注意した方が良いだろう。

1971年10月29日のバヌアツM6.7では1ヶ月後に千島列島南東沖M6.6、2010年05月28日のバヌアツM7.2では3週間後に択捉島南東沖でM6.5がそれぞれ起きていたが、1972年01月24日のバヌアツM7.0の時は1ヶ月後に八丈島東方沖でM7.0・震度5、また1937年07月02日のバヌアツM6.5のケースでは3週間後に宮城県沖でM7.1・震度5と日本国内でM7を超える大地震が発生していた例もあるのである。
 

バヌアツと熊本の関係、今回は

だが、今回のバヌアツM6.6で最も気になる点は他にある。「バヌアツの法則」という言葉を聞いたことがあるだろう。バヌアツ付近で地震が起きると日本における大規模な地震に繋がる傾向がある、などと囁かれる噂だ。

これはメディアも取り上げており、2018年09月にはスポーツ紙が「2週間以内に日本でも地震が発生『バヌアツの法則』に注意」としていた他、2016年08月には日刊紙が「南太平洋の巨大地震が連動か『バヌアツの法則』の不気味」として伝えていた。

震源の位置や深さといった要素まで組み合わせた上で国内地震との関連を検証すべきであるという観点からはバヌアツ地震全てが日本に影響するとは言い難いが、今回のM6.6の場合には知っておきたい点があるのである。

「バヌアツの法則」が知られるようになったのは2016年の熊本地震直前にバヌアツで強い地震が連発したことが大きいが、2016年04月03日のM6.9、04月06日のM6.7、そして04月07日のM6.7のいずれも、今回のM6.6に近い位置で記録されており、震源の深さも24~27kmと比較的似ているのだ。

そして前述した通り2018年12月22日にはM6.0が今回のM6.6とほぼ同一と言って良い場所で起きていたわけだが、それから12日後の2019年01月03日に熊本県をM5.1・震度6弱の地震が襲ったのである。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。