190313-009紀伊水道M5.2・震度4

紀伊水道でM5.2・震度4「33年ぶり」規模の地震が2018年11月に続き発生


 
2019年03月13日の13:48に紀伊水道でM5.2・震度4の地震が発生した。地震の多い震源として知られる紀伊水道だが、M5を超える規模だったのは2018年11月以来4ヶ月ぶり。ただし、この時のM5超えは「33年ぶり」であったことから、異例の規模の地震が再び起きたと言うことが出来る。

 

紀伊水道でM5.2・震度4、シグナル出ていた南海トラフ

日本国内では03月11日にも福島県沖でM5.9・震度3の地震が起きたばかりであり、震度4以上の揺れを記録したのも03月09日の岐阜県美濃中西部M4.5・震度4以来4日ぶりであるなど強い地震が目立つ時期に入っているようだ。

紀伊水道で有感地震が発生したのは03月09日のM2.5・震度1以来4日ぶりで、2019年としては今回が8回目。

地震活動が非常に活発な震源だけに2018年には26回もの揺れを観測していた紀伊水道だが、今回の地震に関してはシグナルも出ていた。

01月30日に与那国島近海でM5.6の地震が発生した際、過去の類似事例5例全てでその後南海トラフにおけるM5以上に繋がっていたと指摘していた他、01月21日の豊後水道M4.3においても「南海トラフに関わりの深い震源で強い地震が起きていたケースが複数見られた」と紹介していたのだ。
 

30年ぶりの規模が相次ぐ紀伊水道

今回の地震でまず最も際立っているのが紀伊水道におけるM5.0を超える強い規模の地震だったという点だ。というのも紀伊水道では2018年11月02日にもM5.4・震度4の地震が起きていたが、この時の地震が紀伊水道としては1985年以来約33年ぶりとなるM5超えであったことから、今回、これに続く珍しい規模の揺れが同震源を襲ったと言えるからである。

深さ20km以下で起きる地震の割合が多い紀伊水道だが、2018年11月02日の33年ぶりM5超えは深さ44kmと今回の約40kmにも近く、関連は否めない。

前回の南海トラフ巨大地震である1944年の昭和東南海地震そして1946年の昭和南海地震の直前期にも1938年にM5.0、1941年にM5.8、1943年にM5.0がそれぞれ深さ40~50kmで発生していたことに照らせば、30年以上ぶりに同程度の深さにおけるM5.0以上が続いている現状は、次の南海トラフ巨大地震の接近と無関係ではないだろう。

南海トラフ巨大地震に関しては気象庁が03月07日に「南海トラフ地震に関連する情報(定例)について-最近の南海トラフ周辺の地殻活動-」を発表したばかりであった。

「現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません」と結論付けられてはいたが、紀伊半島については「紀伊半島北部」「紀伊半島中部」「紀伊半島西部」においてそれぞれ深部低周波地震活動がみられると指摘されていた。
 

南海トラフ中規模以上に要注意

では、今回の震源に近い場所が過去に揺れた場合、その後どのような国内地震に繋がっていたのだろうか。

今回の震源付近でM5.0以上を記録したケースはこれまでに数回確認されるが、それらの多くは深さ20km以下であり、プレート内における地震であったかどうかといった点で今回の深さ約40kmと同一視出来るかどうかはまだわからない。

しかし、1955年12月03日に今回の震源から近い、浅い位置でM5.6・震度3が発生した際には2日後に広島県北部でM5.3、その2週間後に再び紀伊水道でM5.4、更に翌月伊予灘でM5.0など中規模地震が増加していた。

また、12月03日のM5.6から2週間後に起きていた紀伊水道M5.4は深さ39kmと今回とよく似た条件下で発生した地震であったが、それ以降伊予灘以外にも愛知県西部M5.0や徳島県南部M5.0といった地震に繋がっていたことから、今回も南海トラフに関連する震源で今後地震が多発する可能性は拭えない。

南海トラフに関連する震源における中規模地震の増加に留意する必要があるが、更に大規模な地震が起きる懸念も否定は出来ない。01月21日の豊後水道M4.3のケースでは、8回中4回で三重県南東沖や日向灘、東海道南方沖等の震源でM6クラスからM7以上大地震に繋がっていたからである。

こうした懸念を補強するのが最近の地震事例だ。前述の通り03月09日には岐阜県美濃中西部でM4.5・震度4が起きた他、03月11日には愛媛県南予でM4.5・震度3、それに02月28日には鳥取県東部で1年半ぶりの有感地震が観測されたばかりであるが、これらはいずれも前回の南海トラフ巨大地震前に揺れを記録していたからである。

愛媛県南予では昭和東南海地震の1ヶ月前や昭和南海地震の5ヶ月前に、また岐阜県美濃中西部と鳥取県東部は昭和南海地震の前日にそれぞれ揺れていたのだ。
 
※画像は気象庁より。
関連URL:【気象庁】南海トラフ地震に関連する情報(定例)について -最近の南海トラフ周辺の地殻活動-