190327-010日向灘M5.4・震度3

日向灘で2年ぶりのM5超え、M7以上大地震も切迫する南海トラフ震源


 
2019年03月27日の09:11に日向灘でM5.4・震度3の地震が発生した。日向灘でM5を超える規模で地震が起きたのは2年ぶり。M7以上が切迫しているとされる日向灘であるだけに、南海トラフ巨大地震と合わせ注目すべき地震であったと言えそうだ。

 

日向灘で2年ぶりのM5超え、最近のシグナルは

日本国内におけるM5.0を超える地震が03月13日の紀伊水道M5.3・震度4以来2週間途絶えており、過去の事例から直近でのM5への警戒を促したが、その直後に発生した久しぶりの強い地震であった。

日向灘では03月25日にもM3.2・震度1の地震が起きており2019年に起きた有感地震としては今回が10回目であることから地震それ自体が珍しいとは言えないが、日向灘でM5.0を超える規模で発生したのは2017年03月02日のM5.3・震度4以来2年ぶり。この点からは改めて南海トラフ巨大地震への警戒が広がるのは必至であろう。

南海トラフでM5、M6以上の地震が発生する可能性についてはいくつかのシグナルが出ていた。

01月30日の与那国島近海M5.6では、付近で起きてきた過去事例5例のいずれにおいても、その後三重県南東沖や日向灘、駿河湾といった南海トラフにおけるM5以上につながっていた他、01月21日の豊後水道M4.3でも、その後南海トラフ関連の震源での強い地震に繋がっていく可能性が示唆されていたのだ。

豊後水道のケースでは8例中4例で三重県南東沖M7.0や東海道南方沖M7.2を含むM6クラスが発生していた、と紹介していたが、2019年も既に03月13日の紀伊水道M5.3に続き今回の日向灘M5.4と強い地震が続いており、今後も更に強い揺れへの注意が必要だ。
 

M7以上の大地震が切迫する日向灘

日向灘はご存知の通り強い地震が高い確率で起きると考えられている震源であり、「日向灘および南西諸島海溝周辺」の30年地震発生確率はこのように定められている。

安芸灘~伊予灘~豊後水道 M6.7~M7.4が40%程度
日向灘プレート間地震 M7.6前後が10%程度
日向灘プレート間のひとまわり小さいプレート間地震 M7.1前後が70~80%

気象庁が03月上旬に発表した「南海トラフ地震に関連する情報(定例)について」の中では「最近の南海トラフ周辺の地殻活動」として深部低周波地震の位置が詳細に解説されているが、日向灘付近に関しては今回の震源から北側に当たることから、今回の地震とスロースリップの関係については今後の調査が待たれるが、日向灘ではM7以上の規模の地震も待ったなしの状態である。

日向灘で過去、M7.0以上を記録した大地震が定期的に発生してきたが、前回のM7以上大地震から既に35年間、起きていないのだ。

日向灘M7.0以上大地震
1931年11月02日 M7.1 震度5 日向灘
(10年間)
1941年11月19日 M7.2 震度5 日向灘
(20年間)
1961年02月27日 M7.0 震度5 日向灘
(07年間)
1968年04月01日 M7.5 震度5 日向灘地震
(16年間)
1984年08月07日 M7.1 震度4 日向灘

こうした点から、2019年01月01日の「2018年地震活動の特徴振り返りと2019年に注目すべき場所とは」でも日向灘に関しては九州地方南東沖と共に「2019年にはこうした一帯における強い地震が起き得ると考えておくべき」と注意を促している。

更に、2016年の熊本地震が日向灘における強い地震を引き起こす可能性も指摘されている。

2016年04月の熊本地震直後のタイミングであった05月の地震予知連絡会で、九州内陸の地震頻発とほぼ同時期に日向灘で大きな地震が起きていたとされる過去の地震分析結果が発表されていたのだ。

熊本地震が日向灘地震の引き金となる恐れがあるということであり、日向灘は現在、南海トラフ巨大地震を含めいくつもの「大地震発生リスク」を抱えた場所であると認識しておく必要があるのである。
 
※画像は気象庁より。