190330-009種子島近海M5.0と日向灘・琉球海溝

種子島近海でM5.0の地震、日向灘M7クラスや琉球海溝沿いへの影響は


 
2019年03月30日の05:55に種子島近海でM5.0・震度3の地震が発生した。種子島近海では01月08日にM6.0・震度4という強い地震を記録したばかりだが、今回の震源位置はこのM6.0と非常に近い場所であったようだ。今後注意すべき場所とは。

 

01月の種子島近海M6.0と近い位置でM5.0が発生

日本国内でM5.0以上の地震を観測したのは03月27日に日向灘で2度のM5.4を記録して以来3日ぶり。03月28日には奄美大島近海でもM3.7・震度1の地震が起きており、南海トラフから琉球海溝にかけての一帯でM5を超える強い地震を中心に揺れが頻発している印象を与えている。

種子島近海で有感地震が発生したのは03月19日のM3.3・震度1以来11日ぶりで、2019年としては今回が5回目。01月08日にはM6.0・震度4というM6.0を超える規模で発震していたばかりである。

今回の震源はこのM6.0と非常に近い位置であり、深さもM6.0の30kmに対し今回も約30kmとほぼ同一であった可能性があることから、余震としての意味合いは否定出来ない。では、種子島近海でこうした展開が見られた場合、過去の事例ではその後どのような傾向性を示してきたのだろうか。
 

周辺に最近出ていたシグナルは

南海トラフから琉球海溝にかけての一帯でM5を超える地震が起きる恐れがあったことについては、最近シグナルも出ていた。

まず02月10日に奄美大島近海でM4.9・震度4が発生した際、これまでの類似事例3例全てで琉球海溝沿いにおけるM6クラスに繋がっていたと紹介しており、現在も懸念が高い状態のままであることから、今回のM5.0を超える規模の地震に引き続き注意が必要だ。

また03月09日の岐阜県美濃中西部M4.4・震度4においても、過去の類似事例5ケース全てでその後琉球海溝から台湾にかけての一帯におけるM5.0以上に繋がっていた。この点では今回の種子島近海M5.0は該当したと言えるが、M6以上のシグナルが出ている以上、気を許すことは出来ないだろう。
 

今回の震源に近い事例とその後の発震状況

次に今回の震源付近で過去に起きてきた地震とその後の国内発震状況を追跡してみよう。今年01月08日のM6.0・震度4と非常に近い場所で発生した今回の地震であったが、種子島の東側に当たる場所では過去にも複数回、M5.0を超える地震が記録されていた。

前回01月08日の際にはM5.5以上の地震3回を扱ったが、今回はM5.0以上の過去事例7回を取り上げてみたところ、やはり種子島近海で今回の震源付近が揺れると、その後琉球海溝にかけての一帯でM5からM6クラスの地震が起きるケースが数多くを占めていた。

1999年01月の事例では翌月と翌々月に与那国島近海でM5.9と奄美大島北西沖でM6.1。1990年03月の時は種子島近海M5.2の19日後に種子島南東沖でM5.4。1949年02月の種子島近海M5.3・震度3では翌月に鹿児島湾M5.9と奄美大島近海M5.3といった具合である。

前回の南海トラフ巨大地震であった1944年と1946年の昭和東南海地震・昭和南海地震の前にも今回の震源近くでM5.0を超える規模の地震を観測していた事例が2つあった。

1923年07月14日の種子島近海M6.5・震度3と1939年05月27日の種子島近海M5.1・震度2である。この時はどうだったであろうか。

1923年の事例では半月後に沖縄本島近海でM6.7とM5.6、更に半月後に台湾付近でM6.0とM7クラスを含む複数回のM6クラスが発生。

また1939年の際にも種子島近海から10日後に奄美大島北東沖でM5.1、1週間後に種子島南東沖でM5.1、そして翌月日向灘でもM5.4という地震が記録されていたのである。
 

1996年と似ている可能性も、日向灘M7クラスは

琉球海溝付近における地震への注意と共に目を向けておきたいのが日向灘における更なる地震への警戒だ。3日前にM5.4が2回起きたばかりだから、という理由だけではない。過去にも、種子島近海における今回の震源付近の地震がその後日向灘でのM7クラスに繋がっていった事例があるからである。

これは1996年に種子島近海で10月18日と11月11日にM6.4とM5.0という地震が今回及び今年01月03日の震源に非常に近く深さも30km台と類似した場所で発生した際、それに合わせるように日向灘でもM6.9というM7クラスが起きていたというもの。

種子島近海後に日向灘でM5台2回を含むM6.9が発生、その後再び種子島近海が揺れると日向灘でも再度M6.7・震度5弱と呼応するように地震が起きていたのである。

1996年10月18日 M6.4 震度4  種子島近海
1996年10月19日 M5.2 震度2  日向灘
1996年10月19日 M5.5 震度2  日向灘
1996年10月19日 M6.9 震度5弱 日向灘
1996年11月11日 M5.0 震度3  種子島近海
1996年12月03日 M6.7 震度5弱 日向灘

日向灘では過去約100年間でM7を超える規模の地震が7~20年間隔で起きてきたにもかかわらず、1984年を最後に既に35年間発生しておらず大地震が切迫している可能性がある点については03月27日のM5.4の際に触れたが、1996年のM6.9をこれに加えても既に23年が経過しており待ったなしの感は否めない。

1996年の際の種子島近海と日向灘の関係は種子島近海における当時の震源位置が近いだけに、2019年の現在、既に揺れている日向灘での更に強い地震への懸念を高めざるを得ないと言える。
 

※画像は気象庁より。