190412-001沖縄本島近海M5.0

沖縄本島近海でまたM5超え今回は固着域付近で、M6超えにも要注意


 
2019年04月12日の02:53に沖縄本島近海でM5.0・震度1の地震が発生した。今回の地震で注目されるのは「琉球海溝沿いの固着域」付近で発生した地震であったという点である。また、今回の震源付近が揺れた際には、その後琉球海溝付近におけるM6以上に繋がっていく傾向があるようだ。

 

04月08日のM5.6に続くM5超え、前回との違い「固着域」

沖縄本島近海では04月08日にもM5.6・震度2が起きていたばかりであることから、数日以内にM5を超える規模の地震が続くという、地震活動の活発な時期に入った可能性は否定出来ない。

しかし、今回のM5.0は04月08日のM5.6とは震源の位置が異なっている。沖縄本島の東側・深さ45kmで起きた04月08日のM5.6に対し、今回は沖縄本島の南側・深さ約10kmで発生した。ではこの違いは何を意味しているのだろうか。ひとつ、知っておくべき点があるようだ。

前回も触れた通り、沖縄本島近海では2018年09月中旬に2度のM6超えを含む群発地震が記録されていた。この時の震源も沖縄本島の東側、04月08日のM5.6に近い場所であったが、これらより離れた位置で発生した今回の地震は、「問題の固着域」に極めて近い場所であるという点で性格を異にしているのである。

沖縄における固着域とは2018年に琉球大学などの研究チームが沖縄本島南方の琉球海溝沿いに巨大地震を引き起こすプレート間固着域の存在を発見したと発表し、大きな注目を集めたもので、琉球海溝においても東日本大震災や南海トラフ巨大地震のような巨大地震が引き起こされる可能性を示していると報じられた。

今回の震源は琉球海溝の外側、フィリピン海プレート側であり深さも約10kmとフィリピン海プレート内で発生した地震の可能性があることから、固着域が存在するユーラシアプレート側と直接的な関連は高くないが、ユーラシアプレート側に刺激を与えた恐れは否定出来ず、今後の動きをこれまで以上に注意して見ていく必要があるだろう。
 

類似地震でその後のM6超え多発

琉球海溝沿いにおける固着域が長期的に津波を伴う大地震をもたらす懸念については上記の通りだが、では今回の震源からごく近くが揺れた際には、その後どのような発震傾向を示してきたのだろうか。

今回の震源からごく近い場所で、深さも20km以下と共通して浅い位置で過去に発生してきた5例について、その後の国内地震を追跡したところ、多くのケースでその後琉球海溝沿いにおけるM6以上という強い地震に繋がっていたことがわかった。

2009年10月06日の事例では3週間後に奄美大島北東沖M6.8・震度4、2015年04月12日の際には8日後に与那国島近海M6.8・震度4、2017年04月29日の時には10日後に宮古島近海でM6.4・震度3といった具合である。

2009年07月07日に沖縄本島近海でM5.9・震度2という比較的強い地震が起きた際には、1週間後に台湾付近でM6.5、3週間後に宮古島近海でM6.5・震度4、そこから2週間後に今度は石垣島近海でM6.7とM6を超える規模の地震が複数回続いたこともあった。

沖縄本島近海で今回の震源付近が揺れた際に、その後M6以上が起きなかったのは5例中2017年10月27日のケースのみで、それでもこの時は11月24日に奄美大島近海でM5.4とM6クラスに近い地震が観測されていた。

こうした事例群からは、沖縄本島近海に近い琉球海溝沿いの固着域のみならず、琉球海溝沿いの広い範囲でM6以上が起こり得る状態、と考えておく必要があるだろう。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。