190423-009三陸沖M5.4

M6.2に続きM5.4が発生した三陸沖で高まる強い地震への懸念


 
2011年04月23日の02:45に三陸沖でM5.4・震度2の地震が発生した。三陸沖では04月11日にM6.2の強い地震が起きたばかり。今後も揺れに対する警戒が必要であり、過去の事例からも更に強い地震へのシグナルが出ている。

 

三陸沖でM6.2に続くM5.4の地震

日本国内でM5以上の地震が観測されたのは04月15日の釧路沖M5.1・震度3以来8日ぶりで、4月に入ってからは今回が7回目であった。

三陸沖では04月11日にM6.2・震度3という強い地震が起きたばかりであり、M6を超える規模の地震としては2017年11月以来17ヶ月ぶりと久しぶりであったことに加え、日をおかずに今回、再びM5を超える地震が発生したことで、東北地方太平洋側での強い揺れに対する警戒を高めておく必要が増しそうだ。

というのも04月11日のM6.2と今回のM5.4には共通点があるためである。今回の地震は震源の位置こそ前回より北東側にずれた場所で発生したとは言え、震源の深さが前回の5kmに対し今回が約10kmといずれも浅かった点が一致している上に、東日本大震災以降、岩手県から青森県にかけての沖合で発生してきたM5以上の地震をマッピングすると、04月11日のM6.2と今回のM5.4はいずれも、強い地震が起きていない空白域のすぐそばで起きたとみられる点が共通しているためだ。

02月26日に地震調査委員会が発表した「日本海溝沿いの地震活動の長期評価」において青森県東方沖及び岩手県沖北部はM7.9程度のプレート間巨大地震が30年以内に5~30%の確率で、またM7.0~M7.5のひとまわり小さいプレート間地震が30年以内に90%程度以上と高い確率で予測されており、M7を超える規模の地震がいつ発生してもおかしくない、との認識を改めて確認しておくべきだろう。
 

三陸沖で更に強い地震の懸念、今回の震源付近は昭和三陸地震前にも

三陸沖における強い地震が04月11日のM6.2、今回のM5.4と続いている形だが、シグナルは出ていたのだろうか。

東北地方太平洋側に対するシグナルは複数出ていた。03月11日の福島県沖M6.0・震度3において、その後東北地方太平洋側におけるM6クラス以上の地震に繋がっていく可能性に言及していた他、03月23日に長野県北部で有感地震が4回連続した際にも、過去の事例からその後東北地方太平洋側でのM6クラス以上が発生する可能性を指摘していたのである。

既に04月11日のM6.2でこれらのシグナルへの対応地震は発生済ではあるが、今回のM5.4を受けてもうひとつ、別のシグナルをクローズアップさせておく必要が生じてくる。三陸沖M7クラスへの懸念である。

これは03月01日のペルーM7.0から03月03日の硫黄島近海M5.4への流れが、過去いずれも三陸沖におけるM7クラスに繋がっていたというもの。

ペルー大地震から伊豆・小笠原海溝での地震として挙げた3つの事例いずれにおいても、その後三陸沖M7クラスが起きていたのだ。

1959年にはペルーから9ヶ月後に三陸沖でM7.2、1991年の事例ではペルーから1年後に三陸沖でM6.9が2回、2005年の時もペルーから5ヶ月後に三陸沖M7.2とすぐに三陸沖に結びついていたというわけではないものの、04月11日のM6.2と今回のM5.4がいずれも東日本大震災後の空白域を刺激する可能性のある場所で起きていた点に照らせば、今後数ヶ月、三陸沖でのM7クラスに備えておくべきだと言える。

特に今回の震源付近が過去に揺れた事例では、その後実際に三陸沖大地震が発生していたケースが複数確認されている。震度1未満であったようだが、USGSに記録されている2011年06月28日のM5.2の際には2週間後の07月10日に三陸沖でM7.3。

更に1933年01月07日にM6.6が起きた時には、その2ヶ月後の1933年03月03日に巨大津波が押し寄せたアウターライズ地震として知られる昭和三陸地震(M8.1)が発生していたのである。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。