190428-009十勝地方南部M5.6・震度4と千島海溝沿い地震

複数のシグナル出ていた北海道で十勝地方南部M5.6・震度4の地震が発生


 
2019年04月28日の02:25に十勝地方南部でM5.6・震度4の地震が発生した。北海道についてはM5・M6クラスへのシグナルが複数出ていた状態であり、過去の事例で十勝地方南部が揺れていたケースも見られていた。

 

シグナル出ていた北海道で十勝地方南部M5.6が発生

国内の震源でM5以上を記録したのは04月23日の三陸沖M5.6・震度2以来5日ぶりで、震度4以上を観測したのは03月27日の日向灘M5.4・震度4以来1ヶ月ぶり、2019年としては今回が14回目であった。

国内震度4以上は01月に6回、02月に2回、03月に5日と毎月複数回起きてきただけに、残り3日とは言え04月も月末までに再び強い揺れが襲う可能性は十分にあると考えてGWを過ごすことが肝要だろう。ちなみに震度4以上が1回しか発生しなかった月は2017年10月が最後である。

今回M6クラスとなった十勝地方南部M5.6・震度4の地震だが、過去の事例からはシグナルが複数点灯した状態であった。

03月02日の根室半島南東沖M6.2・震度4は千島海溝の外側、アウターライズ領域で発生した珍しい地震であったが、同様の過去事例2つのケースではいずれもその後北海道東部から千島海溝におけるM6クラスが引き起こされ、2004年09月13日のM6.1の際には今回と同じ十勝地方南部でM5.1の地震が発生していた。

また04月05日の鳥島近海M5.9・震度2でも12例中9例で北海道M5以上が、6例でM6以上が起きていたと紹介していたが、ここでも2004年10月の事例で十勝地方南部に言及されていた。2004年10月19日に鳥島近海付近でM5.1の地震が発生すると、その5週間後となる11月27日に十勝地方南部でM5.6・震度4の地震が観測されていたのだ。

更に04月15日の釧路沖M5.1・震度3においても、過去の8例全てで北海道M6以上に繋がっていた、と指摘したが、2003年12月03日の釧路沖M5.6・震度3から9日後に、十勝地方南部でM5.0・震度3が起きていたケースがあったのである。

こうした点からは十勝地方南部における今回のM5.6・震度4は想定の範囲内であったと考えるべきだろう。
 

今後注意すべきは「千島海溝沿い」

今回、M5.6・震度4という強い地震が起きた十勝地方南部では04月26日にもM2.9・震度1の小規模な地震が発生していたが、この時の震源の深さは70kmで今回の約110kmとは異なっていた。また震源の位置も今回より東側にずれた場所であった。

2015年から2018年まで毎年4回ずつ有感地震が発生してきた十勝地方南部で2019年は04月下旬に2回相次いだ形だが、上記の通り04月26日のM2.9と今回のM5.6は震源の位置が異なっているだけに、今後広い範囲における地震活動に繋がっていくのかという点からの注視が求められる。

気になるのは今回の震源付近では過去にM6.6という強い地震が起きていた事例があるという点だ。これは1987年01月14日のM6.6・震度5で、震源の深さも今回の110kmに対し119kmと非常に似た条件で発生した地震であった。

今回の震源同様、深さ100km以上でこれまでに発生した付近での地震はこのM6.6を含め3回確認されているが、ではこれらの地震の後、日本国内ではどこが揺れていたのだろうか。

際立っていたのがやはり、今回の震源が千島海溝沿いを刺激する可能性を感じさせる場所であり、その後M5を超える地震が複数回起きていたという点である。

1984年03月06日の十勝地方南部M5.7・震度3では月末までに釧路沖M5.4・震度3、十勝沖M5.2・震度3、択捉島南東沖6.8・震度2とM5以上が3回。

また前述した1987年01月14日の十勝地方南部M6.6・震度5でも約1ヶ月以内に釧路沖でM5.4・震度3、根室半島南東沖でM5.4・震度3とM5.2・震度1とここでも3回記録されており、目立った地震が起きなかった1988年01月を除いた3事例中2回でこのような展開となっていたのである。

USGSによると今回の十勝地方南部M5.6から2時間後の04月28日04:10には千島列島でM4.5の地震が既に起きていることから、改めて千島海溝沿いへの警戒を高めておく必要があると言える。
 
※画像は気象庁より。