190505-009根室半島南東沖M5.3・震度4と最近の地震増加

根室半島南東沖でM5.3・震度4、最近の地震増加と今後の傾向性


 
2019年05月05日の01:40に根室半島南東沖でM5.3・震度4の地震が発生した。根室半島南東沖で最近目立つ地震の増加と最近出ていたシグナル、そして今回の震源付近が揺れた際にこれまで見られてきたその後の傾向性について。

 

地震増加中の根室半島南東沖でM5超え

日本国内でM5以上が観測されたのは04月28日の十勝地方南部M5.6・震度4以来1週間ぶり、前回の震度4以上も同じ十勝地方南部M5.6であった。

根室半島南東沖では03月02日にM6.2・震度4が起きており、M6を超える規模としては17年ぶりという珍しさであったが、その後もM3~M4台の地震が5回発生しており、地震活動が活発化している印象を与えている。

ここで知っておきたいのが、根室半島南東沖としては最近の地震活動がかなり活発であるという点だ。2011年以降、根室半島南東沖では10~15回程度の有感地震を毎年記録してきたが、2019年は1/3を経過した時点で既に10回に達しているためである。

根室半島南東沖有感地震発生数
2011年 14回
2012年 17回
2013年 14回
2014年 14回
2015年 25回
2016年 15回
2017年 14回
2018年 11回
2019年 10回(05月05日07:00まで)

2015年には25回を観測していたが、年明けすぐの2016年01月14日には浦河沖でM6.7・震度5弱というM7クラスが起きていたことから、最近の地震発生頻度からは周囲における今後の強い地震への警戒レベルを高めておく必要がありそうだ。
 

いくつも出ていた最近のシグナル

M8.8クラスの巨大地震が懸念されている千島海溝沿いについては、最近いくつものM5以上へのシグナルが出た状態であった。

04月05日の鳥島近海M5.9深発地震の際には過去の類似12事例中9事例で北海道東部におけるM5以上が、6事例でM6以上が確認されていた他、04月28日の十勝地方南部M5.6・震度4においても、過去の3事例中2回でその後1ヶ月以内の千島海溝沿いM5以上が見られていたのである。

こうした点からは今回の地震は想定の範囲であったと言えるが、まだ予断は許さないようだ。というのも十勝地方南部M5.6では1ヶ月以内に複数回のM5以上に繋がっていたため、今後も同規模の地震が起きる可能性が拭えない他、M6クラスのシグナルもこれらとは別に存在しているからだ。

04月15日の釧路沖M5.1・震度3において、過去の8事例全てでその後北海道東部M6クラス以上に繋がっていたのである。M7を超える規模であったケースも見られており、シグナルからも更なる強い地震への懸念は捨てきれない。
 

千島海溝沿いM5、M6に繋がる傾向

では今回の震源に近い場所が揺れた際にはその後どのような地震が引き起こされていたのだろうか。今回の震源の深さは約60km。そこで震源位置の近い深さ50~100kmの地点でこれまでに発生してきた地震7例について、その後2ヶ月以内の国内M5以上を追跡したところ、千島海溝沿いにおける強い地震が目立っていた。

1973年06月27日の根室半島南東沖M6.5・震度3は、その直前であった06月17日の根室半島沖地震(M7.4・震度5)に影響されたものであったと見られることから参考値となるが、それ以外の6例いずれでも千島海溝沿いが揺れていたのだ。

1987年01月22日の根室半島南東沖M5.4・震度3では19日後に同じ根室半島南東沖でM5.2・震度1、その2日後にウラジオストク付近でM5.9・震度1、03月03日には千島列島でM5.9・震度2。

1992年02月07日の根室半島南東沖M4.9・震度2では03月に択捉島南東沖M5.8・震度1、釧路沖M5.4・震度3、04月にも根室半島南東沖M5.0・震度3と続いた。そして、残りの4例についてはいずれもM6以上が発生していたのである。

1973年12月の根室半島南東沖M4.5・震度2では01月に十勝沖でM6.1・震度4を含むM5以上が3連発。

また1983年12月のM4.5の際も約1.5ヶ月後にオホーツク海南部でM6.4・震度2、千島列島でM6.2・震度1。

更に1986年06月のM5.9においても5週間後に千島列島M6.2をはじめ国後島付近と釧路沖でそれぞれM5を超える地震が発生していた。

最近の事例としては2012年07月15日に根室半島南東沖でM5.0・震度3が起きていたが、この時も1週間後に十勝地方南部でM5.1・震度4、5週間後に十勝地方南部でM6を超えるM6.1・震度5弱を観測していた他、根室半島南東沖の今回の震源に近い場所が揺れてから1ヶ月後にオホーツク海南部でM7.3という大地震まで発生していたのである。
 
※画像は気象庁より。