190507-001パプアニューギニアM7.2と太平洋プレート沿い地震

パプアニューギニアでM7.2、その後世界と日本で起きていた地震は


 
2019年05月07日の日本時間06:19にパプアニューギニアでM7.2の大地震が発生した。今回の震源付近で大地震が起きた過去の事例からはその後太平洋プレートに沿った場所における強い地震が目立ち、日本国内にも類似の傾向が見られてきたようだ。

 

パプアニューギニアで今年3回目のM7超え大地震

世界で大地震が起きたのは03月01日のペルーM7.0以来2ヶ月ぶりで、2019年としては02月22日のエクアドルM7.5と合わせこれが3回目。

パプアニューギニアでは2018年10月11日にもM7.0が、また2018年02月26日にもM7.5が記録されていた他、2018年03月29日のM6.9と強い地震が少なからず発生している。

ただし震源の深さは39km、25km、35kmといずれも今回の126kmよりも浅かったことから、今回の地震はこれらとは性格を異にした地震だったと言ってよいだろう。

今回の地震の直前とも言える05月05日には北西ごく近い場所・深さ122kmの地点でM5.2が観測されたばかりであったことから、今回の地震の前震的な揺れであった可能性は否定出来ない。

太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界付近で起きたと見られる今回の地震だが、深さ100km以上の地点で20世紀以降、M7.0を超える大地震が観測された例は多くない。

1963年02月のM7.5(深さ186km)、1989年12月のM7.1(深さ104km)、そして2011年12月のM7.1(深さ135km)程度である。

ではこれらの地震後に世界そして日本国内ではどのような揺れが起きていたのだろうか。
 

類似事例後に世界で見られた傾向は

今回の震源に近く、深さも100km以上と類似した条件で過去に発生してきた3つの事例についてその後3ヶ月以内に世界で観測されたM7.0以上の地震はいずれのケースにおいても複数回確認されている。

そして、全ての事例でパプアニューギニアに近い東西における大地震に繋がっていた。

1963年02月27日のパプアニューギニアM7.5の際には1.5ヶ月後の04月16日にインドネシアでM7.1が2回。

また1989年12月07日のパプアニューギニアM7.1では9日後にフィリピンでM7.6が起きた後、約3ヶ月後の1990年03月初めにフィジーM7.6とバヌアツM7.1がそれぞれ発生。

更に2011年12月14日のM7.1でも2012年02月02日にバヌアツでM7.1の大地震が起きていたのである。

こうした点からは太平洋プレートの東西方面への波及が懸念されるが、伊豆・小笠原海溝や日本海溝が太平洋プレートに面しているという点では日本も例外ではない。

1963年の事例ではパプアニューギニアでの大地震から半月後に、同じ太平洋プレートに面した千島列島でM7.1という地震に繋がっていたこともあるからである。
 

日本国内の太平洋プレート沿いでも強い地震の履歴

次に、パプアニューギニアにおける今回の震源付近が揺れた後、日本国内ではその後2ヶ月以内にどのような地震が発生していたのだろうか、という点について見てみよう。

やはり太平洋プレートに面した場所での強い地震が起きていたケースがあった。

1963年の事例ではパプアニューギニアからわずか2日後に青森県東方沖でM5.5、3週間後に茨城県沖でM5.4、北海道東方沖でM5.5、房総半島南方沖でM5.0、そして択捉島南東沖でM6.0と強い地震が相次いでいたのだ。

1989年の際にもパプアニューギニアの翌日に八丈島東方沖でM5.6、その翌日にも茨城県沖でM5.6、それから三陸沖でM5超えが3連発や北海道東方沖M5.0、択捉島南東沖M6.0などやはり太平洋プレートに面した震源での地震が目立ち、パプアニューギニアから1ヶ月後には三陸沖でM5.5とM5.9という2度のM6クラスも起きていた。

このような傾向は2011年12月の事例でも見られ、パプアニューギニアから6日後に岩手県沖でM5.0が起きると鳥島近海でM7.0、福島県沖でM5.9、宮城県沖でM5.5、岩手県沖でM5.7、茨城県沖でM5.6とM6.0と2ヶ月間で7回ものM6クラスが観測されていたのである。

これらから、伊豆・小笠原海溝や日本海溝に沿った場所におけるM5、M6クラスへの注意が必要と言えるが、パプアニューギニアの3例からはもう一つ、際立った特徴が見られている。

3回の事例中2回で、日本海側での強い地震が起きていたのだ。1963年のケースでは1963年03月27日に若狭湾でM6.9・震度5、また2011年にも2012年02月08日に佐渡付近でM5.7・震度5強。

残る1回、1989年の時も日本海側とは言えないが近い滋賀県南部でM5.0・震度4という地震が記録されていたことから、今回も似た地震が日本海側で起きるのかという点にも注目しておくべきだろう。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。