190510-009日向灘M6.3・震度5弱と今後揺れる可能性

日向灘で5年ぶりのM6超え地震、M7など再び揺れた事例も


 
2019年05月10日の午前から午後にかけ日向灘でM6.3・震度5弱を含む有感地震が4連発、その後も小規模な地震が続いている。南海トラフや日向灘に対しては最近複数のシグナルが出ていた。過去の事例とその後の地震、それにこれまで日向灘で起きてきたM7以上大地震の直前傾向は。

 

日向灘で5年ぶりのM6超え地震

05月10日07:43 M5.6 震度3  日向灘
05月10日08:48 M6.3 震度5弱 日向灘
05月10日09:07 M4.9 震度3  日向灘
05月10日13:54 M4.2 震度1  日向灘

日向灘では03月27日にM5.4・震度4とM5.4・震度3が連発するなど7回の地震が発生した後、約2週間後の04月08日にM3.1・震度1を記録、それから1ヶ月の沈黙を経ての今回のM6.3・震度5弱であった。

2019年の有感地震発生数を過去数年と比べると活動の活発化が顕著であることが鮮明にわかる。年間20回前後で推移してきた有感地震が、2019年は既に05月上旬の時点で21回にも達しているのである。

日向灘における有感地震発生数
2015年 26回
2016年 16回
2017年 21回
2018年 17回
2019年 21回(05月10日19:00まで)

03月27日のM5.4が「2年ぶりのM5超え」であったことについては当時紹介したが、M6を超える規模で発生したのは2014年08月29日のM6.0・震度4以来5年ぶり。こうした地震が次々と起きている2019年は、過去10~20年間隔で記録されてきた日向灘におけるM7以上大地震が既に35年間起きていない点と関係しているのだろうか。

日向灘M7.0以上大地震
1931年11月02日 M7.1 震度5 日向灘
(10年間)
1941年11月19日 M7.2 震度5 日向灘
(20年間)
1961年02月27日 M7.0 震度5 日向灘
(07年間)
1968年04月01日 M7.5 震度5 日向灘地震
(16年間)
1984年08月07日 M7.1 震度4 日向灘
(35年間)
???
 

いくつものシグナル出ていた「南海トラフ」と「日向灘」

南海トラフに関連した震源でM5以上の地震が発生する可能性については最近、いくつものシグナルが出ていた。

04月12日の父島近海M5.6の際には過去に類似していた5つの事例のうち4例で大隅半島東方沖や徳島県南部、伊勢湾といった場所でM5以上が起きていた他、日向灘でもM6.1を観測したケースがあった。

また04月17日に15ヶ月ぶりという珍しい地震が記録された広島県南東部M3.7・震度2においても、過去の5事例全てで南海トラフ関連震源でのM5以上が発生していたこと、その中には日向灘も含まれていた。

更に03月27日の日向灘M5.4の時にも、M5以上が連発した過去の15例中10例で南海トラフM5以上が起きており、その中には日向灘自体で再び強い地震が発生していたケースも6例あっただけでなく、1996年にはM6.9、1941年にはM7.2というM7クラスに発展していた事例も含まれていた。

それだけではない。04月23日にフィリピンで発生したM6.4では、過去事例7例中3例で日向灘におけるM6クラス以上に繋がっていたのだ。

1942年には日向灘M6.2・震度4とM6.0・震度3。1980年の時はM6.0・震度4、そして1996年の際には日向灘M6.9・震度5弱。

こうした点から今回の日向灘M6クラスの強い地震は予測の範囲内であったと言える。
 

日向灘過去事例とその後の地震

今回の07:43のM5.6・震度3と08:48のM6.3・震度5弱は共に深さ20kmで起き、震源の位置も非常に近かった一方で、USGSによると09:07のM4.9・震度3はそれらよりも多少南側にずれた場所であったとされている。

過去にこれらの場所で起きたM5以上の地震はそれほど多くないが、1974年、1981年、1986年に記録された計4回の類似地震についてその後2ヶ月間の国内地震を追跡してみると、やはり日向灘を中心とした南海トラフ関連で強い地震が発生する傾向があるようだ。

1981年11月19日のM5.2・震度3のときにはその後目立った地震は起きていなかったが、1996年12月12日の日向灘M5.1・震度2が今回の震源から近い場所で起きた際には1ヶ月後に日向灘で再びM5.2・震度3が観測されていた他、沖縄本島近海M5.3や奄美大島近海M6.2など琉球海溝にかけての一帯が揺れていた。

更に1974年01月11日の日向灘M5.2では3週間後に再び日向灘でM5.7・震度4が起きた後、その12日後に三重県南東沖でM6.5・震度3というM7クラスが、それから2週間後に今度は大隅半島東方沖でもM5.1・震度3が発生していた。

それだけではない。1996年10月19日の日向灘でM5.5が起きた事例では、約6時間後という直後のタイミングで日向灘M6.9・震度5弱に繋がっていたのである。

日向灘における再びの強い地震に注意が必要と言えるが、では今回の地震で多くの人が懸念しているであろうM7クラスが実際に起きた際には、その直前、日向灘ではどのような動きを見せてきたのだろうか。
 

日向灘M7以上大地震の直前傾向は

ここでは1922年以降、日向灘で発生したM7以上の5回について直前2ヶ月間に日向灘で起きていた有感地震について追跡してみた。

5回中、いわゆる前震が起きずにM7以上の大地震が発生していたのが1968年04月01日のM7.5・震度5と1984年08月07日のM7.1・震度4の2回であった。

また1961年02月27日のM7.0・震度5のケースも剃れ以前に起きていた日向灘における有感地震は2ヶ月前のM4.6とおよそ01月06日のM不明・震度2のみであり、大地震の直前に地震が目立っていたとは言えない。

しかし一方で1931年11月02日19:02に発生したM7.1・震度5の時には、03:53にM6.0・震度3と17:32にM4.7・震度1という規模の地震が直前に観測されていた。

そして1941年11月19日のM7.2・震度5の事例では、当日直前の地震こそなかったものの、5日前の11月14日にM4.3からM5.6の有感地震が5回連続して発生していたのである。
 
※画像は気象庁より。