190520-009日向灘南部震源域で再びの地震

日向灘の南部震源域で19日に9日ぶり地震、低気圧の影響は


 
2019年05月19日の午前と午後、日向灘で再び2回の有感地震が発生した。今回の特徴は日向灘の北部震源域と南部震源域の両方が揺れたという点であり、10日以降9日ぶりだった南部震源域の動きを低気圧と共に注視する必要があるだろう。

 

日向灘の北部震源域と南部震源域それぞれで地震

日向灘では05月10日にM5.6・震度3とM6.3・震度5弱の強い地震が連発、南海トラフ巨大地震との兼ね合いから地震活動に関心が集まったが、その後有感地震は05月11~13日に各1回ずつ起きたしたのみで、数日間途絶えていた。

しかし、05月18日と19日に計3回、再びM3.4~M4.0、震度1~2の地震が発生。ここで注目すべきは19日の有感地震で北側と南側の震源域がそれぞれ揺れたという点だろう。

日向灘における今回の地震では、05月10日のM5.6とM6.3は日向灘の南側に当たる場所が、そして11日に記録されたM4.9・震度4の地震は豊後水道に近い北側で起き、震源域が離れていた。ところが、05月19日には2度の地震が北側・南側両方で観測されたのだ。

05月10日 M5.6 震度3  南側
05月10日 M6.3 震度5弱 南側
05月10日 M4.9 震度3  南側
05月10日 M4.2 震度1  南側
05月10日 M4.8 震度2  南側
05月11日 M4.9 震度4  北側
05月12日 M4.3 震度3  北側
05月13日 M3.2 震度1  北側
05月18日 M3.4 震度1  北側
05月19日 M4.0 震度1  南側
05月19日 M3.9 震度2  北側

特に南側は05月10日の強い揺れ以降、有感地震が起きていなかっただけに注目される。というのも一連の地震を受けてメディアに見解を述べた専門家が、南側の震源域におけるスロースリップの活発化を指摘しているためだ。

これは05月19日の西日本新聞「日向灘 周期地震警戒を M7.1級 30-40年で発生 津波増幅の恐れも」の中で語られているもので、M6.3を引き起こした南側の震源域では「10日の地震以降、さらに南東側のプレート境界の浅い部分で、揺れを感じない程度に地殻が変動する『ゆっくり滑り(スロー地震)』が活発化している」のだという。
 

気圧変動が地震発生トリガーとなる可能性

日向灘の南部震源域では1922年以降、4回のM6.5以上が観測されてきた。

1929年05月22日 M6.9 震度5  日向灘
1931年11月02日 M7.1 震度5  日向灘
1961年02月27日 M7.0 震度5  日向灘
1996年10月19日 M6.9 震度5弱 日向灘

南部震源域におけるM7クラスは既に20年以上発生していないことに加え、今回のM6.3・震度5弱の震源位置は1931年11月のM7.1に非常に近かったのである。

こうした点を踏まえれば、05月19日に9日ぶりに再び発生した南部震源域における有感地震に注目せざるを得ないのは当然だろう。

そして宮崎県では05月20日、日南市や串間市などで避難指示や避難勧告が出るほどの大雨に見舞われているいるため、気圧の変動が地震発生のトリガーとなる可能性があるとされている点についても念頭に置いておく必要がある。

台風などの低気圧によって地表が隆起するなど地面の変動が地震を誘発する場合があるといい、つい数日前にも気圧の上下と大地震発生について日刊紙が大学の研究室による提出レポートを紹介する記事を掲載したばかりだった。それによると「過去に三陸沖で発生した地震は発生前に気圧が急激に低下し、1994年に起きた三陸はるか沖地震がまさにそうだった」のだという。

19日に再び起きた日向灘の南部震源域における有感地震と低気圧の通過で日向灘への警戒を保っておくべきだろう。
 
※画像は気象庁より。
関連URL:【西日本新聞】日向灘 周期地震警戒を M7.1級 30―40年で発生 津波増幅の恐れも 【日刊ゲンダイ】過去には強い因果関係が…寒暖差が地震を引き起こすのか