190526-009ペルーM8.0巨大地震とその後の国内地震

ペルーでM8.0の巨大地震、日本海中部地震の前にも


 
2019年05月26日の日本時間16:41にペルーでM8.0の巨大地震が発生した。世界でM8.0以上が起きたのは9ヶ月ぶりであった。今回の震源付近が揺れた際には、その後国内に何らかの傾向性は見られてきたのだろうか。

 

9ヶ月ぶりのM8.0以上巨大地震で世界的に地震活動活発化の恐れ

世界でM8.0以上の巨大地震が起きたのは2018年08月19日のフィジーM8.2以来9ヶ月ぶりで、2019年におけるM7.0以上の大地震としては05月14日のパプアニューギニアM7.5以来12日ぶりであった。

2019年としては5回目となる大地震であった今回のペルーM8.0だが、2018年に5回目のM7.0以上を記録した地震が02月25日のパプアニューギニアM7.5であったことに照らせば、2019年は世界的な地震活動は一見低調であるように感じられる。

しかし、この低調が今後も続くかどうかは予断を許さない。というのも2018年は02月下旬から08月下旬までM7.0以上の地震は一度も起きなかったのだが、08月下旬からの1ヶ月で6回も立て続けにM7.0以上が観測されたからだ。

そしてその発端となったのが08月19日のフィジーM8.2、前回のM8以上巨大地震であったのである。従って、今回もペルーで発生したM8.0を皮切りに世界的な地震活動が活発に転じる可能性があり、今後の動向を注視すべきであるのは間違いない。
 

日本への傾向性現れやすいペルーでの大地震

ペルー北部の内陸部で発生した今回のM8.0だが、ペルーでは03月01日にもM7.0の大地震が南部の内陸部で起きていた。また2018年にも01月14日のM7.1と08月24日のM7.1の2回、M7.0以上大地震を記録している。

これらはペルーにおける大地震ではあったものの震源の深さが今回の109kmに対し39km、630km、267kmと異なっていたことから今回の地震と同列視することは出来ない。

それよりも今回の震源から北に比較的近い場所で発生していた2019年02月22日のエクアドルM7.5(深さ145km)を最近の類似地震と考えるべきだろう。このエクアドルM7.5からの繋がりであった可能性は拭えない。

ペルーはその後の日本における傾向性が現れやすい場所である。03月01日のペルーM7.0の際、過去の類似事例では「いずれのケースでも伊豆・小笠原海溝沿いにおけるM6クラスという強い地震が起きていた」と述べたが、2日後の03月03日には硫黄島近海でM5.4、04月05日には鳥島近海でM5.9、04月12日にも再び硫黄島近海でM5.8と過去事例からの傾向性通りの地震が日本国内でも発生していた。

また2018年08月24日のペルーM7.1の時にも「南海トラフ関連震源と北海道東部における地震が目立つ」と指摘していたが、ペルーにおけるM7.1からわずか5時間後には青森県東方沖でM5.1が起き、09月06日には平成30年北海道胆振東部地震が発生。南海トラフ関連も09月15日に沖縄本島近海でM6.2を含む3回のM6クラスが観測された他、10月07日には愛知県東部でM5.0・震度4が起きていた。

では今回の地震と最近の類似事例であるとした前述の02月22日エクアドルM7.5ではどうだったのだろうか。この時紹介していたのは北海道東部と日本海側における地震で、日本海側ではその後強い地震は起きなかったものの、北海道では4日後に択捉島南東沖M5.4やその4日後の根室半島南東沖M6.2・震度4、更に8日後の択捉島南東沖M5.0と地震が続き、ここでも過去の事例における傾向性を踏襲する形となっていた。
 

北海道と日本海側に繋がる可能性

20世紀以降、ペルーにおける今回の震源と類似した場所でM7.0以上が起きていたケースではその後どのような傾向性が見られてきたのだろうか。02月のエクアドルM7.5よりも今回の震源に近い条件で追跡してみると、エクアドルと同様の傾向が見られた。日本海側と北海道である。

まず北海道に関しては2005年09月の際、3週間後に千島列島東方でM6.4。2011年08月の事例では10日後に北海道東方沖M5.0、その3日後に日高地方中部M5.1・震度5強、それから11日後に浦河沖M5.0・震度4と続き、上川地方中部でもM6.3・震度3が記録されていた。

1997年10月の時も2週間後に根室地方北部でM6.1・震度4、1983年04月のケースでも半月後に十勝沖でM6.4、その後も根室半島南東沖M5.4や北海道東方沖M5.2が続発していたのである。

次に日本海側における地震については2005年09月の事例では3週間後に青森県西方沖でM5.4と5.3が続いた後、その5日後に日本海中部でM6.1。2011年08月の際は6週間後に富山県東部でM5.4・震度3とM5.2・震度4。

1997年10月の時も1ヶ月後に秋田県沖でM5.8・震度4が起きていたし、1983年04月のケースではなんと翌月、1983年05月26日に秋田県沖でM7.7・震度5の日本海中部地震に繋がっていたのだ。

こうした点からは北海道と日本海側に注意と言える。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。