190604-009鳥島近海M6.1とその後の北海道M6クラス

鳥島近海でM6.1の地震、付近後に起きていた北海道M6クラス


 
2019年06月04日の13:40に鳥島近海でM6.1・震度4の地震が発生した。伊豆・小笠原では2日前にも硫黄島近海でM5.7が起きたばかりであり、地震活動の活発化を印象づけている。今回の震源付近が揺れた際には、その後離れた北海道での強い地震に繋がっていく傾向性があるようだ。

 

小笠原で硫黄島近海に続く鳥島近海M6.1

日本国内でM6を超える地震が起きたのは05月10日の日向灘M6.3・震度5弱以来およそ1ヶ月ぶりで、日本国内を震源とした地震としては今年6回目であった。

また鳥島近海における有感地震としては04月05日のM5.9・震度2以来2ヶ月ぶりで、2019年としては今回が2回目。地震が多い印象を与える鳥島近海だが、震度1以上を観測したのは2018年が1回、2017年が2回程度である。

今回の地震を語る上で外せないのが、2日前に起きたばかりの硫黄島近海M5.7・震度1の影響を受けたのではないのか、そして05月30日のエルサルバドルM6.6からの流れではないのか、という視点だろう。

05月末のエルサルバドルM6.6の際「伊豆・小笠原が揺れる可能性」と指摘しその3日後に硫黄島近海M5.7に繋がった形であったが、硫黄島近海M5.7を受けて過去の事例を検証したところ「際立っていたのが伊豆・小笠原における再度の強い地震」と紹介していたことから、今回の鳥島近海M6.1も過去データを踏襲する形で発生した地震だったと言えるからである。

では、今後どのような地震に注意すべきなのだろうか。
 

「北海道」「国内M7クラス」

深さ約440kmであったとされる今回の鳥島近海M5.7・震度4だが、付近でこれまでに発生してきた深さまで類似の10事例について、その後の国内発震状況を追跡してみると、いくつかの傾向性が見られた。

まず伊豆・小笠原で2ヶ月以内に再度のM5以上が起きていたケースが10事例中6事例で、そのうち5事例ではM5.5以上のM6クラスであった。引き続き伊豆・小笠原における地震への注視を怠ることが出来ない状況に変わりはない。

一方、別の傾向性も見られている。鳥島近海における深発地震についてこれまでに紹介してきた通り、北海道東部方面での地震が起きていた事例が非常に多いのだ。

今回の震源付近で過去に発生していた10事例中8事例でその後2ヶ月以内に北海道東部方面M5以上が記録されており、そのうち6事例がM5.5以上のM6クラス以上を含んでいた。つまり伊豆・小笠原よりもよく揺れていたのである。

そして、そのうち3事例では今回の震源付近から24時間以内に北海道で強い地震が発生していた。

1984年03月の事例では鳥島近海から12時間後に十勝地方南部でM5.7・震度3が、1995年02月の際には鳥島近海から3時間後に北海道東方沖でM5.8・震度2が、2002年08月の時も鳥島近海から3時間後に北海道東方沖でM5.1・震度2が起きていたのである。

鳥島近海深発からの北海道東部方面への流れについてはこれまでにも触れたことがある。どちらも深さ400km以上で発生していた2019年01月13日のM5.4・無感地震と04月05日のM5.9・震度1においてである。

では、最近の事例であるこれらではその後北海道東部への繋がりは見られたのだろうか。01月13日の事例では02月26日に択捉島南東沖でM5.4、03月02日に根室半島南東沖でM6.2・震度4が、また04月05日のケースでは2日後の04月15日に釧路沖でM5.1・震度3、04月28日に十勝地方南部でM5.6・震度4がそれぞれ起きていた。

最後にもうひとつ、日本国内M6.5以上に繋がっていたケースが少なくなかったことも要注意ポイントとして挙げておくことにする。10事例中4事例で2ヶ月以内に国内M6.5以上が発生していたのである。

1984年03月は半月後に択捉島南東沖でM6.8、2012年10月は1.5ヶ月後に三陸沖M7.3、更に2000年08月には2ヶ月後にM7.3・震度6強の鳥取県西部地震が、2001年02月には1.5ヶ月後にM6.7・震度6弱の芸予地震がいずれも鳥島近海における今回の震源付近以降、起きていた。
 
※画像は気象庁より。