190713-009与那国島近海と奄美大島北西沖、その後の北海道地震

与那国島近海と奄美大島北西沖でM5超え連発、その後の揺れに共通点は


 
2019年07月12日の06:22に与那国島近海でM5.4・震度2、07月13日の09:58に奄美大島北西沖でM5.9・震度3と鹿児島から沖縄にかけて強い地震が相次いだ。これら2つの地震についてそれぞれ、類似条件で起きたケースのその後を追跡してみると、意外な場所でのM6クラス以上に繋がる傾向性があることがわかった。


 

与那国島近海と奄美大島北西沖

日本国内で震度1以上を観測したM5.5以上の地震としては07月09日のオホーツク海南部M5.9・震度2以来4日ぶりで、2019年としては25回目。2018年の25回目が2018年09月15日の沖縄本島近海M5.9・震度1であったことから、2019年は前年より地震活動が活発な状態にあると言えそうだ。

2つの地震のうち、奄美大島北西沖の震源は位置的には沖縄トラフと言って良さそうだが、震源の深さが約250kmと深かった。

沖縄トラフの北端は別府-島原地溝帯であり、熊本の布田川断層帯や日奈久断層帯が存在しているが、今回07月13日の09:58に奄美大島北西沖でM5.9が発生するわずか数時間前の01:52には熊本県熊本地方でM2.4・震度1が起きていたことから、熊本方面での地震には念の為注意した方が良さそうだ。
 

与那国島近海後に揺れ目立っていた場所は

では、与那国島近海M5.4と奄美大島北西沖M5.9それぞれについて、類似した条件で過去に起きてきた地震とその後の発震を追跡してみよう。

まず与那国島近海M5.4・震度2の地震について。与那国島近海で有感地震を観測したのは07月09日のM4.8・震度1以来3日ぶりで、2019年としては06月23日のM4.4・震度1を含め今回が3回目であった。

震源の深さは今回約30kmとされており、与那国島近海における多くの地震が深さ20~30km台であることに照らしても特段珍しい地震だったとは言えない。2018年10月23日と24日にはM6.1とM6.3の地震が連発していた。

今回の震源付近で過去に起きてきたM5以上の地震5例について、その後2ヶ月以内の国内発震を追跡したところ、直近で北海道方面が揺れていたケースが目立っていた。2008年には与那国島近海から6日後に千島列島でM5.9、その2週間後には十勝沖でM7.1の大地震。

1983年には8日後に択捉島南東沖でM5.8、その10日後に北海道東方沖でM6.0。また1963年の事例では3日後に青森県東方沖でM5.5が起きるとその2週間後に千島列島東方でM7.1の大地震といった具合で、直近とまでは言えないが1950年のケースでも与那国島近海から1ヶ月後に北海道東方沖でM5.6・震度2、2002年の際にも3週間後に北海道東方沖でM5.8と5例いずれにおいても1ヶ月以内にM5.5以上のM6クラスが記録されていたのである。

こうした事例からは北海道におけるM6クラス以上に注意が必要と言えそうだ。
 

奄美大島北西沖でも比較的目立っていた北海道での地震

次に奄美大島北西沖M5.9・震度3の地震だが、今回の地震は1922年以降、奄美大島北西沖で観測されてきた地震のうち、深さ200km以上であった有感地震としてはわずか6回目という珍しさであった点が特徴的だ。

こちらも与那国島近海と同様、その後2ヶ月以内の発震状況について追跡してみると、与那国島近海ほどではないが、直近で北海道が揺れる傾向性が見られた。

1952年のケースでは2日後に釧路沖でM5.8、1986年の際には10日後に空知地方北部でM5.5、2010年のときには5日後に千島列島でM5.5と、5例中3例で北海道における地震に繋がっていたのである。

北海道の特に千島海溝沿いではM5を超える地震も多く発生するが、今回の震源2つに関してはそれぞれ、直近で北海道が揺れていたケースが多く見つかったことから、今後1ヶ月程度、同様の展開になる可能性を視野に入れておく必要があるだろう。
 
※画像はU.S. Geological Surveyより。