190730-010八丈島東方沖でM6.0、三重県南東沖M6.6との関係と今後の地震可能性

八丈島東方沖で10ヶ月ぶり地震、三重県南東沖との関係や今後の傾向性は


 
2019年07月30日の05:38に八丈島東方沖でM6.0・震度3の地震が発生した。07月28日に三重県南東沖で観測されたM6.6との関連はあるのだろうか。また過去の類似事例ではその後どのような地震に繋がっていたのだろうか。M7クラスが起きていたケースもあった。

 

八丈島東方沖で10ヶ月ぶりの地震、三重県南東沖M6.6との関係は

日本国内でM6以上の地震が発生したのは07月28日の三重県南東沖M6.6・震度4以来2日ぶりで2019年としては今回が10回目。伊豆・小笠原諸島では06月04日に鳥島近海でM6.4・震度4が起きて以来のM6以上地震であった。

八丈島東方沖における有感地震としては2018年09月22日のM3.7・震度1以来10ヶ月ぶりで、2018年と2017年にそれぞれ6回の有感地震を観測してきた八丈島東方沖としては、久しぶりの揺れであった。

2日前には三重県南東沖でM6.6・震度4が発生したばかりであるだけに、太平洋側においてM6を超える規模で発生した今回の地震と何らかの関係があったのではないかとの懸念を多くの人が抱いているだろう。

07月28日の三重県南東沖M6.6では、過去の類似7事例のうち千葉や茨城におけるM5以上に繋がっていく可能性が示されていたが、伊豆・小笠原に関してはどうだったのだろうか。

7例中、その後2ヶ月以内に伊豆・小笠原でのM5以上が起きていたケースは2例のみであった。従って今回の八丈島東方沖M6.0と2日前の三重県南東沖M6.6の関係性は、少なくとも過去データからは薄いと考えられる。
 

複数出ていた伊豆・小笠原M6クラスへのシグナル

しかし一方で最近、伊豆・小笠原海溝沿いに対してはM6以上の地震が起きやすい状態にあったと考えられるいくつものシグナルが出ていたことから、今回の地震は想定の範囲内であったとも言える。

05月30日の中米エルサルバドルM6.6では過去の類似8事例のうち7事例で伊豆・小笠原M6クラス以上に繋がっていた他、06月16日のニュージーランド北部沖合M7.2においても9事例中6事例でその後の伊豆・小笠原M6クラス以上が引き起こされていたのだ。

また直近で発生していた07月27日のフィリピン北部M5以上連発でも6例中4例が伊豆・小笠原海溝沿いM6クラス以上に結びついていたと紹介したばかりであった。
 

過去事例で見られる伊豆・小笠原での続発地震の可能性

では、今回と似た地震が起きた際には、その後どのような地震が発生していたのだろうか。そこに何らかの傾向性は見られるのだろうか。

今回の地震は深さ約60kmの地点で観測されたことから、過去に付近で起きてきた深さ50~100kmのM5以上6事例についてその後の発震状況を追跡したところ、伊豆・小笠原海溝沿いでのM5以上に繋がっていたのは6例中5例であり、それら全てでM6クラスが観測されていた。

2009年08月に八丈島東方沖でM6.6・震度5弱の地震が起きた際には40日後に小笠原諸島西方沖でM5.7・震度2と比較的時間が経ってからの発震であったが、1985年には3週間後に小笠原諸島西方沖でM6.0・震度3、1989年にも3週間後に伊豆大島近海でM5.7・震度4、2007年の時も半月後に鳥島近海でM6.0・震度2と20日前後以内の間にM6クラスが発生していた例が目立つ。

また強い地震に繋がっていた例もあり、2015年04月25日に八丈島東方沖でM5.1が起きたケースでは、その1ヶ月後に小笠原諸島西方沖でM8.1・震度5強という巨大地震に繋がっていた。こうした過去の事例からは、今後も引き続き伊豆・小笠原におけるM6クラス以上への注意が必要であると言えるだろう。
 

国内M7クラス以上に繋がっていた例も

今回の八丈島東方沖M6.0においては、周辺で過去に起きてきた6回の過去事例から傾向性がもうひとつ浮かび上がっている。それは6例中4例でその後国内M7クラスが起きていたというものだ。

1989年には八丈島東方沖から1ヶ月後に三陸沖でM6.5とM7.1。2009年には八丈島東方沖から4日後に石垣島近海でM6.7とM6.6。2014年の事例では八丈島東方沖から半月後に釧路沖でM7.1とM6.9といった具合で、残る一つは前述した八丈島東方沖からの小笠原諸島西方沖M8.1であったが、この時は他にも、八丈島東方沖の3週間後に宮城県沖でM6.8・震度5強が記録されていた。

従って今回も2ヶ月以内に日本国内でM7クラス以上が発生する可能性が捨てきれないが、それが再び伊豆・小笠原海溝沿いである恐れも否定出来ない。

というのも07月09日のオホーツク海南部M5.8の地震の際、過去の類似事例では11例中6例でその後伊豆・小笠原M7クラスが起きていたこと、06月02日の硫黄島近海M5.7でも5例中3例が国内M7クラスに結びついており、その内訳が日本海溝沿いと伊豆・小笠原海溝沿いであったためと伊豆・小笠原M7クラスへのシグナルも複数出ている状態であるためである。

国内M7クラス以上とそれが伊豆・小笠原海溝沿いで発生する可能性についても視野に入れておく必要があるだろう。
 
※画像は気象庁より。