190919-012択捉島南東沖と千島海溝沿いM5以上

択捉島南東沖でM5.2の地震、青森から千島海溝沿いM5以上の傾向性


 
2019年09月18日の11:55に択捉島南東沖でM5.2・震度1の地震が発生した。北海道を震源とするM5以上としては05月の北海道東方沖M5.0以来4ヶ月ぶりであった。今回の震源付近が揺れた際の過去事例では、その後青森県東方沖から千島海溝沿いにかけての一帯でM5以上が多発するケースが目立っていた。

 

M9クラス切迫の千島海溝沿いでM5.4の地震

09月18日11:55 M5.2 震度1 択捉島南東沖(深さ約80km)

日本国内で震度1以上を観測したM5以上の地震としては09月16日の硫黄島近海M5.4・震度1以来2日ぶりで09月としては今回が3回目。

択捉島南東沖における有感地震としては05月08日のM4.9・震度1以来4.5ヶ月ぶりで、2019年としては今回が4回目に当たる。

2018年に5回、2017年3回、2016年4回とここ数年5回前後の有感地震を記録している択捉島南東沖であることから09月の時点で4回という頻度にそれほどの違和感はない。

とは言え、千島海溝沿いに対しては2017年12月に地震調査委員会がM9クラスの超巨大地震が切迫している可能性があると発表している点に照らせば、今回の震源付近でこれまでに起きてきた地震がその後どのような傾向性をもたらしてきたのか、押さえておく必要はあるだろう。
 

最近出ていたシグナルは

今回の択捉島南東沖M5.2は北海道を震源とするM5以上地震としては05月15日の北海道東方沖M5.0・震度1以来4ヶ月ぶりであったが、何らかのシグナルは出ていたのだろうか。

07月14日にインドネシアで発生したM7.3の地震の際、類似条件で発生してきた過去の5例のうち、4事例でその後北海道東方沖におけるM6クラス以上に繋がっていたというシグナルが点灯していた。

また、09月07日の青森県東方沖M5.0・震度3においても過去の11事例全てがその後の千島海溝沿いM6クラスを引き起こしており、択捉島南東沖でM6クラスが発生していたケースも複数確認されていた。今回のM5.2はこうしたシグナルに近い形で起きた地震であった。
 

青森県東方沖から千島海溝でM5以上多発の傾向性

では、過去に今回の震源付近で発生してきた地震は、その後の国内地震にどのような傾向性をもたらしてきたのだろうか。

今回の震源の深さは約80km。近い場所で起きてきた深さ50~100kmの有感地震について、直前に北海道で発生した大地震の余震としての意味合いが強かったであろう事例を除いた8つのケースについてその後2ヶ月間の発震状況を追跡してみると、青森県東方沖から千島海溝に沿った震源でのM5以上が多く観測されていたことがわかった。

8例中7例でM5以上が記録されており、そのうち6例ではM5以上が3回以上起きていたのである。またM6クラスを含んでいた事例も8例中5例と過半数に達していたことから、今回も同様の展開になる可能性を視野に入れておいた方が良さそうだ。

中には択捉島南東沖の1週間後に青森県東方沖でM6.1・震度4の地震が発生していたケースや3週間後に苫小牧沖でM6.3・震度5が起きていた事例、震度こそ3であったが十勝沖でM6.1が観測されていた例なども含まれており、他にもM5.1ながら日高地方中部で択捉島南東沖の半月後に震度5強が起きていたこともあったのである。

09月19日の00:23には今回より東側の位置で択捉島付近M4.4・震度2が発生している。
 
※画像は気象庁より。