2019年11月15日インドネシアM7.1とフィリピン海プレート沿い南海トラフ・琉球海溝・伊豆・小笠原への波及

インドネシアでM7.1大地震、南海トラフや琉球海溝、伊豆・小笠原への波及も


 
2019年11月15日の日本時間01:17にインドネシア・モルッカ海でM7.1の大地震が発生した。2019年としては4ヶ月ぶり10回目のM7以上大地震。今回の震源付近で過去に記録されてきた同等規模以上の事例では、その後南海トラフや琉球海溝、それに伊豆・小笠原といったフィリピン海プレート沿いにおける地震が多く起きる傾向性が見られた。

 

インドネシアで今年10回目、4ヶ月ぶりのM7以上大地震

2019年11月15日01:17 M7.1 インドネシア(深さ約45km)

世界でM7以上の大地震が観測されたのは07月14日のインドネシアM7.2以来4ヶ月ぶりで2019年としては今回が10回目。17回のM7以上大地震を記録した2018年に10回目として起きたM7以上大地震が2018年09月07日のフィジーM7.9であったことに照らせば、2019年は前年より大地震が少ないペースで発生しているのがわかる。

07月14日に起きたインドネシアM7.2は今回の南側、比較的近い場所で記録されていたが、震源の深さが19kmと今回の45kmより浅かった。

一方、今回の震源からごく近い場所では2018年04月にM6.0(深さ34km)、2019年01月にM6.6(深さ43km)、2019年03月にM6.1(深さ45km)、2019年07月にもM6.9(深さ35km)の地震がそれぞれ起きており、深さも近かったことから今回の地震に関連していた可能性がある。
 

フィリピン海プレート沿いで地震多発の傾向性

今回の震源に近い位置では20世紀以降、7回のM7以上大地震が深さ20~50kmの範囲で発生してきた。

それらについて2ヶ月以内の世界的なM7以上大地震発生傾向を追跡してみると大きな特徴は見られなかったが、一方で日本国内で起きていた地震について同様に追跡してみると、インドネシアにおける大地震の震源に近いフィリピン海プレート沿いでのM5以上が目立っていた。南海トラフ、琉球海溝そして伊豆・小笠原である。

南海トラフでは7例中4回でM5以上が、そのうちM6クラス以上が3回でM7クラス以上であったのが1回。2001年02月のインドネシアM7.1から1ヶ月後に安芸灘で発生した2001年03月24日の芸予地震(M6.7・震度6弱)である。

台湾まで含む琉球海溝では7例中6回のM5以上とそのうち4回のM6クラス以上が起きていたが、M7クラス以上は観測されていなかった。

伊豆・小笠原ではM5以上が7例中5回でそのうちM6クラス以上であったのが3回とM7クラス以上であったのが1回。1968年08月のインドネシアM7.6から2ヶ月後に発生した小笠原諸島西方沖M7.3・震度3であった。

南海トラフ、琉球海溝そして伊豆・小笠原といずれもフィリピン海プレート沿いで地震が多発する傾向性が過去の事例から見られていたと言えるが、フィリピン海プレート沿いにおける発震傾向を強く印象づける事例は他にも見つかっている。1968年の小笠原諸島西方沖M7.3の直後に、相模トラフに近い東京湾でもM5.3・震度4という地震が引き起こされていたのである。

これらを合わせるとフィリピン海プレート沿いのM6クラス以上へと繋がっていたのが7例中6例に達していたことから、今回も同様の展開になる可能性に留意しておく必要があるだろう。
 

今回とほぼ同一の震源では日向灘M6.3・震度5弱も

今回の震源では前述した通り2018年以降、ごく近くでM6以上の地震が4回発生している。では、これら最近の地震においてもフィリピン海プレート沿いで地震は目立っていたのだろうか。やはり多く起きていたのだ。

2018年04月のインドネシアM6.0では台湾付近M5.5と大隅半島東方沖M5.6・震度4を含むM5以上がフィリピン海プレート沿いで3回。

2019年01月のインドネシアM6.6では種子島近海M6.0・震度4と台湾付近M5.6、宮古島北西沖M5.5・震度2と3回のM6クラスを含むM5以上が6回。

2019年09月のインドネシアM6.9では与那国島近海M5.5・震度2、奄美大島北西沖M6.0・震度3、八丈島東方沖M5.9・震度3、台湾付近M6.4、それに三重県南東沖M6.6・震度4とM7クラスを含んだM6クラス以上計5回を合わせM5以上が8回。

そして今回のM7.1とほぼ同じと言って良い位置で深さも同じ45kmの地点で発生していた2019年03月のインドネシアM6.1のケースでは鳥島近海M5.9・震度2、沖縄本島近海M5.6・震度2、硫黄島近海M5.8・震度1、台湾付近M6.5、日向灘M5.6・震度3、日向灘M6.3・震度5弱、奄美大島M5.7・震度3とM6クラス以上7回を含むM5以上12回とフィリピン海プレート沿いで地震が多発していたのだ。

過去のM7以上大地震においても、そして直近のM6以上においても同様の傾向性を示していることから、フィリピン海プレート沿いにおける地震への注意が必要であることがわかる。
 

※画像はU.S. Geological Surveyより。