191122-012東海道南方沖でM4.9・震度1、深発地震・異常震域と伊豆・小笠原への繋がり

東海道南方沖でM4.9の深発地震、深さ400km以上での有感としては12年ぶり


 
2019年11月22日07:32に東海道南方沖でM4.9・震度1の地震が発生した。今回の地震は深発・異常震域であり、深さ400kmを超える場所で震度1以上を記録した地震としては12年ぶり。過去の類似事例では伊豆・小笠原でのM6クラス以上に繋がっていた例が目立っている。

 

東海道南方沖でM4.9の深発・異常震域地震、400km以上有感は12年ぶり

2019年11月22日07:32 M4.9 震度1 東海道南方沖(深さ約410km)

東海道南方沖で有感地震を観測したのは2018年12月24日のM3.5・震度1以来11ヶ月ぶりで2019年としては今回が初めて。東海道南方沖では深さ300km以上の深発地震が度々起きてきたが、今回のように深さ400kmを超える位置で有感地震となったのは2007年05月01日のM5.4・震度2以来12年ぶりであることから、非常に珍しい地震であったと捉えることも出来る。

今回の地震では震度1を記録したのが栃木県であった。離れた場所が揺れる異常震域であった点に注目が集まりそうだが、東海道南方沖における深発地震ではこうしたケースが大半を占めている。

前回、深さ367kmで発生した2018年12月10日のM5.2・震度2の地震においても最も揺れたのは栃木県であり、それ以前の深発地震においても栃木県や茨城県、それに福島県や宮城県といった場所において最大の揺れを記録していたケースが殆どであったことから、今回の地震で震度1を観測したのが栃木県であった点に特段の違和感はない。
 

最近の事例とその後の伊豆・小笠原への繋がりは

これまで東海道南方沖で発生した地震について数回扱ったことがあるが、今回同様の深発地震であったケースでは、その後の発震傾向にどのような特徴が見られる、と紹介してきたのだろうか。

2017年09月のM4.12019年03月16日から17日にかけてのM4台3連発においてそれぞれ過去の事例から伊豆・小笠原での続発地震の可能性を指摘していた。では、その後伊豆・小笠原における地震には繋がっていたのだろうか。

2017年09月の事例では6週間後に八丈島東方沖でM5.9・震度1とM6.0・震度3、2回のM6クラスが起きていた。また2019年03月のケースでも東海道南方沖から3週間後に鳥島近海でM5.9・震度2、その1週間後にも硫黄島近海でM5.8・震度1がそれぞれ発生するなど、やはり伊豆・小笠原における強い地震に続いていたのだ。
 

今回の震源付近後に伊豆・小笠原で起きていた地震

では東海道南方沖で今回のM4.9にごく近い場所が揺れた際にも同様の傾向が示されるのだろうか。

今回の震源近くで過去に発生してきた4例についてその後の国内発震状況を追跡してみると、2ヶ月以内に伊豆・小笠原における地震に繋がっていたケースが4例中4例と全てであった。

1989年08月の事例のみ、3日後に八丈島東方沖でM5.1・震度1とM5クラスであったものの、他の3例ではいずれもM6クラスであった。

1976年01月の際には1ヶ月後に小笠原諸島西方沖でM5.8・震度1。1985年12月の時は2日後に小笠原諸島西方沖でM6.0・震度3、その後も翌月にかけて小笠原諸島西方沖と父島近海でM5を超える規模の地震が3回発生していた。

また1996年06月のケースでは東海道南方沖から8日後に小笠原諸島西方沖でM6.1・震度2が起きるとそれから11日後に今度は硫黄島近海でM6.2・震度1とM6を超える地震が2回記録されていたのである。

4回の事例中、1ヶ月後であった1976年を除き、それ以外では3日後、8日後、11日後と東海道南方沖から直近と言えるタイミングで伊豆・小笠原が揺れていた点も、関連性の高さを窺わせている。
 

今回の震源付近後に南海トラフが揺れていた例は

今回の東海道南方沖M4.9は深さ400kmを超える深発地震であったが、多くの人が気になるのは南海トラフに続いていく可能性はあるのか、という点であろう。

そこで、今回の震源付近が揺れた過去の4例中、琉球海溝沿いを除いた南海トラフでM5以上の地震が起きていたケースを抽出してみると、2ヶ月以内に観測されていたのは4例中2例であった。

1985年12月の事例では18日後に日向灘でM5.1・震度1。1989年08月のケースでは翌日大隅半島東方沖でM5.3・震度2、その1.5ヶ月後に四国沖でM5.2・震度2、更に1週間後大隅半島東方沖で再びM5.3・震度2であった。

比較するとやはり伊豆・小笠原への繋がりの方が強いと言える結果であった。
 

※画像は気象庁より。