2019年11月22日日向灘M5.2・震度3の地震、M7クラス以上への注意は

日向灘で今年6回目のM5超えM5.2・震度3の地震が発生、ポイントは


 
2019年11月22日18:05に日向灘でM5.2・震度3の地震が発生した。地震活動が活発な日向灘では今年に入りM5以上の地震が今回で6回目となるが、過去に6回ものM5以上を記録した年は3回しかない。そして、それら全てが日向灘におけるM7クラスと無関係ではなかった。日向灘ではM7クラス以上の地震が既に20年以上起きておらず、M7以上大地震に至っては1984年以来35年間も発生していない。

 

日向灘で今年6回目のM5以上地震が発生

2019年11月22日18:05 M5.2 震度3 日向灘(深さ約20km)

日本国内で起きたM5以上の地震としては11月03日の福島県沖M5.0・震度3以来19日ぶりであった。

日向灘における有感地震としては09月28日のM3.6・震度1以来約2ヶ月ぶりで2019年としては今回が48回目。日向灘でM5以上を記録した地震としては今回で今年6回目となる。

2019年に発生した日向灘M5以上
2019年03月27日 M5.4 震度3  日向灘
2019年03月27日 M5.4 震度4  日向灘
2019年05月10日 M5.6 震度3  日向灘
2019年05月10日 M6.3 震度5弱 日向灘
2019年05月11日 M5.0 震度4  日向灘
2019年11月22日 M5.2 震度3  日向灘

2019年の日向灘における地震活動の震源マッピングと今回のM5.2震源を比べてみると、日向灘南部で発生した05月10日のM6.3・震度5弱及びその余震活動と、その後05月19日と23日にM4.0・震度1とM3.8・震度1に挟まれた空白域付近で起きたと見られる。いずれも震源の深さは20km台であったことから今回の約20kmと近く、今回のM5.2が05月のM6.3を含む地震活動の一環であった可能性も否定できない。
 

年に6回のM5以上はM7クラス絡みのみ過去に3回、今回は

2019年だけで既に50回近くの有感地震を観測している地震活動が活発な日向灘だが、年に6回ものM5以上を記録した年は1922年以降、これまでに3回しか存在していない。

1987年と1996年、それに1942年であったが、1987年にはM6.6・震度5、1996年にはM6.9・震度5弱とM6.7・震度5弱とそれぞれ日向灘でM7クラスを記録していた。

また1942年の際はどうだったかと言うと、M7クラス以上は起きていなかったが前年1941年11月19日に日向灘でM7.2・震度5の地震が発生していた。

しかし、2019年にはこれらの事例と同じ6回のM5以上を記録しているにも関わらず日向灘では1996年12月のM6.7・震度5弱以降、M7クラス以上の強い地震は起きていないのだ。

南海トラフ巨大地震のみならず、日向灘におけるM7クラス以上の地震にも十分注意しておく必要がある。

特にM7を超える地震については日向灘における「ひとまわり小さいプレート間地震」が30年以内にM7.1前後の規模で70~80%の確率と予測されており、その平均発生間隔も約20~27年とされているにも関わらず、日向灘では1984年08月07日のM7.1・震度4以降、既に35年間もM7を超える地震が発生していない。
 

シグナルも出ていた南海トラフ関連M5以上地震

M5を超える規模で発生した今回の日向灘M5.2に対してはシグナルも出ていた。11月08日にフィジーでM6.5の地震が発生した際、過去の類似事例7例中6例がその後の南海トラフ関連M5以上に繋がっていた。

また11月15日のインドネシアM7.1大地震でも、過去の7事例のうち6例がその後日本国内で同じフィリピン海プレート沿い、南海トラフや琉球海溝、それに伊豆・小笠原におけるM6クラス以上へと結びついていた。

更に11月17日の伊豆大島近海M4.7・震度4においても4例中全てがその後の相模トラフから南海トラフにかけての一帯におけるM6クラス以上に連なっていた。

他にも11月に入ってからの周防灘や島根県東部と西部で起きた地震や10月下旬の和歌山県南方沖における地震でも過去の事例からその後の南海トラフ関連地震が発生していたなど、日向灘を含む南海トラフ一帯での強い地震にはシグナルが複数出ていた状態であった。
 

今回の震源付近過去の事例では

今回の震源からごく近い位置で過去にM5以上の地震が発生していた3例について、その後の発震状況を追跡してみると、南海トラフにおける揺れに繋がっていたケースも見られたが、特に顕著と言えるほどではなかった。

2009年04月の事例では半月以内に2度、奄美大島近海でM5.1とM5.0の地震が起きていた程度。

一方、1983年02月の際には日向灘から半月後に静岡県西部でM5.7・震度4の地震が発生していた。また1972年12月のケースでは、日向灘からわずか12時間後に八丈島東方沖でM7.2・震度6の八丈島東方沖地震が起きていた。

今回の地震で過去の類似事例から他震源への影響という点で共通の傾向性を導き出すことは難しいが、前述の通り日向灘そのものにおけるM7クラス及びM7以上の強い地震への注意は欠かすことが出来ない状態、と認識しておく必要があるだろう。
 

※画像は気象庁より。