2019年12月11日鳥島近海付近M5.9と地震予測

鳥島近海付近M5.9地震への最近のシグナルと過去事例が示す今後の地震予測


 
2019年12月11日02:05と02:29に鳥島近海付近でM5.9とM5.2の地震が発生した。伊豆・小笠原におけるM5以上やM6クラス以上については最近、いくつものシグナルが灯った状態であった。また、今回の震源付近で過去に起きてきた類似事例では、その後の発震にいくつかの傾向性が見られていた。

 

鳥島近海付近でM6クラス含むM5超え地震が相次ぐ

2019年12月11日02:05 M5.9 震度- 鳥島近海付近(深さ約15km)
2019年12月11日02:29 M5.2 震度- 鳥島近海付近(深さ約12km)

気象庁は現時点までにこれらの地震による震度1以上の揺れを観測していないことから震度1未満の無感地震であったが、M6クラスを含むM5超え地震が2回、ごく近くの震源で相次いで発生したことで、今後周辺への影響が懸念される。

伊豆・小笠原では八丈島東方沖でも12月08日にM4.5、12月09日にM4.4・震度1の地震がそれぞれ起きたばかりだった。

また鳥島近海付近で最後に有感地震が観測されたのは10月09日のM4.8・震度1だが、その後11月19日に父島近海との境界付近でM5.1の地震が今回と同じ深さ約10km前後で発生していた。

この11月19日のM5.1の際、過去の事例から「伊豆・小笠原におけるM6クラス以上に結びついていた」と指摘したところ今回、鳥島近海付近でM5.9のM6クラスが起きた形だが、伊豆・小笠原におけるM5以上・M6クラスへのシグナルは他にも複数、点灯した状態であった。
 

いくつも出ていた伊豆・小笠原へのシグナル

まず11月03日に父島近海付近でM4.9の地震が発生した際にその後の伊豆・小笠原諸島M6クラスに繋がっていく可能性が挙げられていた。

また11月14日に父島近海で再びM4.9の地震が起きた時にも、過去の「9事例中7例で2ヶ月以内にM5以上」が伊豆・小笠原で記録されていたと紹介していた。

更に11月22日の東海道南方沖M4.9・震度1のケースでも「伊豆・小笠原における地震に繋がっていたケースが4例中4例」と述べ、それらのうちの3例がM6クラスであったと指摘していた。

他にも10月19日の父島近海M5.4や11月05日の伊豆大島近海における地震連発においても、伊豆・小笠原M5以上の発生可能性に言及していたのである。
 

今回の震源付近が過去に揺れた際の地震予測は

では、鳥島近海付近で2度に渡り発生した今回のM5以上・M6クラスの地震は今後どのような地震に連なっていくのだろうか。

今回の震源からごく近い場所で過去に起きていた深さ20km以下のM5以上7例についてその後の発震傾向を「伊豆・小笠原」「相模トラフ付近の千葉・茨城」「日本海溝沿いの東北地方太平洋側」そして「フィリピン海溝沿いの南海トラフ関連」に分け追跡してみると、以下の通りとなった。

伊豆・小笠原では7例中4例で2ヶ月以内にM5以上が起き、その全てがM6クラス以上であった。

千葉・茨城では7例中5例で2ヶ月以内にM5以上が発生しM6クラス以上であったのは0例。ただしM5以上が起きていた5例中3例は2週間以内の発震であった。

東北地方太平洋側では2ヶ月以内のM5以上が7例中6例で、うちM6クラス以上であったのが5例、M7クラスも1例含んでいた。2008年05月の鳥島近海付近M5.8から2週間後に発生した岩手・宮城内陸地震(M7.2・震度6強)である。

南海トラフ関連では2ヶ月以内にM5以上が発生していた事例が7例中6例で、いずれも1ヶ月以内であった。M6クラス以上は2例で記録されていた。

これらから7例中6例と殆どのケースで1ヶ月以内にM5以上地震が起きていた南海トラフ関連と、2ヶ月以内に7例中5例でM6クラス以上へと繋がっていた東北地方太平洋側への注意を払っておく必要性が最も高いと言える。
 

※画像はU.S. Geological Surveyより。