2019年12月14日伊豆大島近海M4.5・震度3とその後の相模トラフ地震事例

伊豆大島近海M4.5で過去事例後に相模トラフ沿いが揺れていたケースは


 
2019年12月14日に伊豆大島近海で発生したM4.5・震度3の地震で、過去の事例はその後どのような地震を引き起こしてきたのだろうか。今回の震源に近かった相模トラフ沿いでは、その後M5を超える地震が複数回記録されていた事例もあった。

 

相模トラフ沿い大正関東地震震源域付近で伊豆大島近海M4.5・震度3の地震

2019年12月14日03:24 M4.5 震度3 伊豆大島近海(深さ約30km)

伊豆大島近海で有感地震が観測されたのはおよそ1ヶ月ぶりで2019年としては今回が19回目と伊豆大島近海は地震活動が活発な場所だが、伊豆大島の東側で有感地震が記録されたのは今年初めてである。

今回の震源は大正関東地震(関東大震災)の震源域南端付近だったと見られ、相模トラフにも近い位置であったことから、首都直下地震への懸念という点から関心を集める地震となりそうだ。

一方で最近、伊豆・小笠原における地震増加が目立っていたことも念頭に置いておくべきだろう。鳥島近海付近では連日のようにM4.5を超える地震が起きており、12月11日にはM5.9のM6クラスも発生していた。

鳥島近海同様、フィリピン海プレート沿いという共通項を持つ相模トラフ沿いでの伊豆大島近海M4.5・震度3が今回起きたことで、引き続き伊豆・小笠原海溝沿いや相模トラフ沿い、それに南海トラフといったフィリピン海プレート沿いの場所への波及を注視していくべきである。
 

八丈島東方沖、神奈川県西部、房総半島南方沖でM5超え続いた事例も

相模トラフ沿いにおける強い地震へのシグナルは11月17日に伊豆半島の東側で発生していた伊豆大島近海M4.7・震度4の際に紹介していた。

過去の事例から南海トラフと相模トラフ「それぞれにおける強い地震に今後留意する必要が過去の事例からも読み取れる」と指摘していたのだ。そして、5日後の11月22日には南海トラフ側で日向灘M5.2・震度3、今回相模トラフ側でも地震が起きた形。この流れであるとすれば、M4.5という今回の規模はまだ小さいことから、引き続き相模トラフ沿いへの注意は必要だ。

では、今回の震源付近で過去に起きてきた地震ではその後相模トラフ沿いにおける強い揺れに繋がっていたケースはあったのだろうか。

今回の震源付近で過去に記録されてきた地震のうち、1923年大正関東地震直後に発生した地震を除いた9例についてその後2ヶ月間の発震状況を追跡したところ、相模トラフ沿いでM5以上が起きた例は6例で、そのうち4事例ではM6クラス以上であった。八丈島東方沖や千葉県南東沖、それに静岡県伊豆地方、房総半島南方沖、東京湾といった場所で地震が観測されていた。

一方、相模トラフ沿いで続発地震が発生しなかった3例は伊豆大島近海でいずれもM3.5程度と今回より規模の小さな揺れであり、M4を超える3事例ではいずれもその後1ヶ月以内に相模トラフ沿いM5以上が起きていたのである。

中でも1961年07月に伊豆大島近海でM4.8・震度3の地震が発生したケースでは、3週間後に八丈島東方沖でM5.7・震度1、その後も神奈川県西部M5.0・震度3、房総半島南方沖M5.0・震度1と複数回に渡り相模トラフ沿いでのM5以上が続いた。
 

追記:気象庁の震度データベースによると、この地震は伊豆大島近海M4.3・震度3となった。

※画像はU.S. Geological Surveyより。