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2020年03月の地震概況~千島海溝沿いでまた大地震、国内では今年初の震度5強


 

2020年03月の地震概況は02月に続き千島海溝沿いでM7.5の大地震が発生した点と、日本では今年初となる震度5強の揺れが石川県能登地方で観測された点が特徴であった。

 

02月に続き千島海溝沿いでM7.5の大地震

2020年03月に世界で発生したM6.0以上の地震は8回で、最大は03月25日にカムチャッカ半島に近い千島列島で記録されたM7.5であった。

M6.0以上の発生数は02月の6回から8回と2回増加したが、2019年11月の17回、12月の11回、2020年01月の15回に比べると少なめ。とは言え、03月のM6.0以上地震は全て03月14日以降の発生であったことから、03月後半に地震活動の活発化が顕著であった。

特に太平洋プレート境界沿いにおいて規模の大きな地震が目立ち、ニュージーランド、トンガ、バヌアツ、東太平洋海嶺、米国アイダホ州そして千島列島と8回中6回を占めていた。

こうした地震の中で特に特徴的であったのが03月25日の千島列島M7.5。規模が最大であっただけでなく、千島海溝沿いでは02月13日にも択捉島南東沖でM7.2・震度4の大地震が観測されたばかりだったからである。

今回のM7.5は気象庁により「北西太平洋」における地震だったと定義されたが、北西太平洋で有感地震が観測されたのは1948年08月のM7.3・震度1以来72年ぶりという珍しさであった。しかも、1948年のM7.3は千島海溝沿いではなく伊豆・小笠原海溝の東側であったことから、千島海溝沿いの北西太平洋震源としては1925年01月のM7.4・震度1以来95年ぶりとなる。ちなみに北西太平洋を震源とする有感地震が観測されたのは1919年以来、これら3回が全てである。

2020年03月の世界M6.0以上(UST)
03月14日 M6.3 ニュージーランド
03月17日 M6.0 トンガ
03月18日 M6.1 バヌアツ
03月22日 M6.1 東太平洋海嶺
03月25日 M7.5 千島列島
03月26日 M6.1 フィリピン
03月31日 M6.5 米国(アイダホ州)
 

今年初の震度5強が石川県能登地方で

日本国内では2020年03月にM5.0以上の地震が6回発生した(北西太平洋M7.5・震度1を含む)。M5.0以上6回の特徴としてはまず、03月25日以降の発生が6回中5回を占めていたことが挙げられる。

前述したとおり世界におけるM6.0以上地震も03月後半に集中していたことから、日本国内でも同様の傾向性を見せたと言える。

M5.0以上地震の震源は沖縄県が2回、千島海溝沿いが2回、伊豆・小笠原海溝沿いと北陸地方が1回ずつという内訳であった。02月に起きた5回のM5.0以上では3回が千葉県と茨城県、1回が福島県沖と大半が関東・東北南部の日本海溝沿いであったが、03月はこれらの地域における強い地震は発生しなかった。

震度では03月13日に石川県能登地方で記録されたM5.5・震度5強が今年初の震度5以上の揺れを観測した地震であったという点で特徴的であった。日本国内では2020年01月以降、震度4の揺れを10回観測してきたが、震度5以上の揺れはなかったからである。

2019年は震度5弱以上の揺れを記録した地震が9回発生し、そのうち3回は震度6弱以上であった。2019年01月の熊本県熊本地方M5.1・震度6弱、2019年02月の胆振地方中東部M5.8・震度6弱、2019年06月の山形県沖M6.7・震度6強である(2019年に震度5強だった地震はなし)。

世界における地震の傾向性として太平洋プレート境界沿いにおける規模の大きな地震が多かったと指摘すると同時に、日本国内では日本海溝沿いでM5.0を超える規模の地震が03月には起きなかったことから、世界的な地震活動の流れを引き継ぐ形で東北地方太平洋側における強い地震へと繋がっていく可能性については留意しておく必要があるだろう。

2020年03月の日本国内M5.0以上
03月13日 M5.5・震度5強 石川県能登地方
03月25日 M7.5・震度1  北西太平洋
03月26日 M5.8・震度1  硫黄島近海
03月28日 M5.0・震度3  浦河沖
03月29日 M5.0・震度2  石垣島近海
03月31日 M5.5・震度2  与那国島近海

2020年03月の日本国内震度4以上
03月11日 M4.4・震度4  秋田県内陸南部
03月13日 M5.5・震度5強 石川県能登地方