
パプアニューギニアでM6.9、10日前のインドネシアに続く世界M7クラス地震
USGSによると日本時間2020年07月17日11:50にパプアニューギニアでM6.9の地震が発生した。今回の震源周辺では2020年07月02日にパプアニューギニアでM4.5の地震が今回の震源からは約191km離れた場所で起きていた。
パプアニューギニアにおける今回の地震について
日本時間2020年07月17日11:50 M6.9 パプアニューギニア(深さ約86km)
今回の地震は2020年に世界で発生したM6.5以上の地震としては2020年07月07日にインドネシアで発生したM6.7以来10日ぶりで、2020年としては16回目となる(発生日時は日本時間)。
パプアニューギニアでM5.5以上の地震が観測されたのは2020年07月04日のM5.6以来13日ぶり。今回の震源から約811km離れた位置であった。その前は2020年06月07日のM5.9で、今回の震源から約484km離れていた。
今回の地震は当初M7.3とされていたが、その後M6.9に情報更新された。
パプアニューギニアの最近の地震活動
パプアニューギニアでは2019年にM6.0以上の地震が9回発生、そのうちM7.0以上の大地震は2回であった。
2019年にパプアニューギニアで記録された地震を規模順にランキングするとこのようになる。
2019年05月14日 M7.6 パプアニューギニア(深さ約10km)
2019年05月06日 M7.1 パプアニューギニア(深さ約146km)
2019年02月17日 M6.4 パプアニューギニア(深さ約368km)
2019年07月15日 M6.3 パプアニューギニア(深さ約42km)
2019年01月17日 M6.2 パプアニューギニア(深さ約10km)
パプアニューギニアでは2020年にこれまでM6.0以上の規模の地震が4回起きているがM7.0以上の大地震は発生していない。
パプアニューギニアの過去の地震データ
1901年以降、パプアニューギニアで発生してきたM6.0以上の地震は767回でそのうちM7.0以上であったのが82回。20世紀以降、過去最大だったのは1971年07月26日のM8.1で深さは約40kmであった。
パプアニューギニアで過去に記録されてきたM6.0以上の地震を規模順に並べるとこのようになる。
1971年07月26日 M8.1 パプアニューギニア(深さ約40km)
1906年09月14日 M8.0 パプアニューギニア(深さ約35km)
1971年07月14日 M8.0 パプアニューギニア(深さ約40km)
2000年11月16日 M8.0 パプアニューギニア(深さ約33km)
1916年01月01日 M7.9 パプアニューギニア(深さ約35km)
また今回の震源から約200km以内でこれまでに発生したM6.5以上のM7クラス地震を距離の近い順に並べると1966年12月23日にパプアニューギニアでM6.6の地震が約91kmの距離(深さ30km)で起きていた他、2011年12月14日にパプアニューギニアでM7.1の地震が約107kmの距離(深さ135km)で起きていた。
同じ条件、今回の震源から約200km以内で記録されてきた地震を規模順にすると最大だったのは1906年09月14日に153kmの距離で発生したパプアニューギニア M8.0(深さ35km)であった。
大洋州とパプアニューギニアにおける地震予測
当社では地震データ解析システム「EDAS2.0シリーズ」の開発・運用を行っており、多数の地震について過去の事例からその後の地震発生データを集計・分析している。
地震データ解析システム「EDAS2.0シリーズ」によると、海外(日本を含む)で2ヶ月以内にM6.5以上・M7クラス以上地震が発生する可能性のある予測は大洋州など方面別予測が現在380予測。またパプアニューギニアなど震源地別予測が現在647予測となっている。
これらは当社が独自指数により確度をAクラス(M7クラス以上の地震が発生する可能性が高い)、Bクラス(M7クラス以上の地震が発生する可能性がある)、Cクラス(M7クラス以上の地震が発生する可能性を否定できない)に分類しており、方面別予測・震源地別予測それぞれの内訳と大洋州及びパプアニューギニアの該当数は以下の通りである。
方面別予測において現在、計380予測中、Aクラスは42予測、Bクラスは127予測、Cクラスは211予測。このうち大洋州に対してはAクラス予測が20予測、Bクラス予測が30予測、Cクラス予測が1予測となっている。
また震源地予測では現在、計647予測中、Aクラスが38予測、Bクラスが160予測、Cクラスが449予測となっており、このうちパプアニューギニアに対してはAクラスが4予測、Bクラスが23予測、Cクラスが13予測となっている。
方面別予測、震源地別予測ともにAクラス予測が含まれている場合は強い地震が発生する可能性が高く、特にAクラス予測が複数となっている場合には可能性が非常に高いと考える必要がある。
地震データ解析システム「EDAS2.0シリーズ」では、上記の地震データ分析に加え最近の地震発生数や周辺の震源における地震活動が与える影響、当該震源地・方面の過去の地震発生頻度から今後2ヶ月間の危険度も計測している。
これは当該震源地・方面における通常時と比較したM7クラス以上発震可能性を数値で表しており、通常時を100%とした場合、現在どの程度の確率となっているかを示したものである。
それによると大洋州の現在の危険度は150%以上、パプアニューギニアの危険度は150%以上となっている。
当社ではAクラス予測のうち、特に確率が高いと判断した「特Aクラス」とも言える予測についてコーポレートサイトのFORECASTで地震予測として公開している。
追記:07月17日パプアニューギニアM6.9はM7.0に、メキシコM7.4以来3週間ぶりの大地震
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※この記事は合同会社イイチロの地震データ解析システム「EDAS2.0シリーズ」の記事自動制作支援システムを利用しています。
※画像はU.S. Geological Surveyより