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2018年06月02日択捉島南東沖でM5.5が発生、大地震切迫する千島海溝沿い付近で見られる兆候

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06月02日の18:48に択捉島南東沖でM5.5・震度2の地震が発生した。

大地震の比率高い択捉島南東沖

日本国内でM5.5を超える地震が観測されたのは05月18日の釧路沖M5.8・震度4以来半月ぶりで、2018年としては今回が10回目となる。

2017年に10回目のM5.5以上が起きたのは07月20日の福島県沖M5.6・震度4であったことから、M5.5以上の規模においては、2018年は前年より早いペースで発生していることになる。

次に択捉島南東沖における有感地震という点だが、震度1以上を記録する地震としては04月28日のM4.8・震度1以来約1ヶ月ぶりで、択捉島南東沖での有感地震としては今回が5回目。

「択捉島南東沖」と聞けば頻繁に地震が起きている印象を受けるが、有感地震の数は実はそれほどでもない。過去約90年間で記録されている有感地震としては今回が257回目で、年間2~3回程度しか揺れていないのだ。

地震が多い印象を与えるのは有感地震の数がそれほど多くないにも関わらずM7を超える大地震が90年間の間に8回も発生してきたからだろう。1958年や1963年にはM8を超える巨大地震も観測されていた。

1937年02月21日 M7.6 震度2  択捉島南東沖
1946年12月21日 M7.1 震度2  択捉島南東沖
1947年04月14日 M7.0 震度2  択捉島南東沖
1958年11月07日 M8.1 震度5弱 択捉島沖地震
1963年10月13日 M8.1 震度4  択捉島沖地震
1978年03月23日 M7.0 震度3  択捉島南東沖
1978年03月25日 M7.3 震度3  択捉島南東沖
1995年12月04日 M7.3 震度2  択捉島南東沖

択捉島南東沖で切迫するM7超え大地震

次に今回の震源位置と関連する情報についてだが、今回の震源位置は「北緯43.8度/東経148.1度・深さ約10km」で、過去、この位置で有感地震が観測された事例はない。

では付近まで含めるとどうだろうか。上記は択捉島南東沖で最後にM7以上の大地震を記録した1995年12月04日以降、北海道東部で発生した深さ20km以下のM5以上地震をマッピングした図である。

赤色で示された今回のM5.5と重なるように2度の地震が起きていることがわかるが、これらはいずれも2016年06月に観測されたものであり、今回の震源付近における浅い場所がここ数年、揺れ始めている状態であることがわかる。

北海道に対しては2017年12月に地震調査委員会が千島海溝沿いでM8.8以上の巨大地震が今後30年以内に7~40%の確率で発生する可能性がある、と発表し大きな注目を集めたが、今回の択捉島南東沖M5.5や2016年に起きていた付近での2度のM5以上はなにか関係あるのだろうか。

千島海溝沿いで30年以内に予想されている大地震では「色丹島沖及び択捉島沖」でM7.7~M8.5程度の規模の地震が60%程度、また「十勝沖から択捉島沖の海溝寄りのプレート間地震」がM8.0程度の規模で50%程度などと考えられているが、「色丹島沖及び択捉島沖でのひとまわり小さいプレート間地震」に至ってはM7.5程度の規模の地震が90%程度の確率で発生するとされており予断を許さない状況が続いている。

ここで択捉島南東沖における有感地震発生数を過去10年遡ってみよう。毎年4~6回程度であったにも関わらず、2018年は6月初めの時点で既に5回も起きているのだ。

2008年 06回
2009年 05回
2010年 05回
2011年 05回
2012年 04回
2013年 06回
2014年 03回
2015年 00回
2016年 04回
2017年 04回
2018年 05回(06月02日19:30現在)

上記で示した通り、択捉島南東沖では過去約90年間の間に8回も発生してきたM7を超える大地震が1995年12月を最後に既に23年間起きていない。そして今回の震源付近で2016年に観測されていた2度のM5超え。これらは今後の択捉島付近ひいては千島海溝沿いのM8.8巨大地震を示唆しているのだろうか。

シグナル出ていた北海道での地震

今回の北海道におけるM5.5についてはいくつかのシグナルが見られていた。

まず05月05日にハワイでM6.9が発生した際に、過去の類似事例を調べたところその後北海道で強い地震が起きていた例が目立っていたのだ(関連記事)。中にはハワイでの揺れの後、今回と同じ択捉島南東沖でM6.1が記録されていた例もある。

また05月23日に青森県津軽北部でM4.2の地震が発生した際に、類似条件で過去に起きていた4つの事例ではいずれも北海道方面でM5以上を観測していたのだ(関連記事)。

更に北海道東部として捉えると、M7以上が起きてもおかしくないと言えるデータも出ている。04月14日にM5.4・震度5弱、04月24日にM5.3・震度4と根室半島南東沖で強い地震が連発した際に紹介していたものだが、1968年の十勝沖地震(M7.9)の3ヶ月前や1982年の浦河沖地震(M7.1)の4ヶ月前にもそれぞれ根室半島南東沖でM5を超える地震の連発が見られていたのである。

こうした点に加え上記で示した択捉島南東沖における2018年の地震増加と23年間起きていないM7超え、そして今回の震源付近で記録されていた2016年の2度のM5地震と、北海道における無気味な気配は増すばかりである。
 

※画像はUSGSより。


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