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2018年06月17日前回のスロースリップでも地震起きていた群馬県南部で震度5弱、今後への影響は

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06月17日の15:27に群馬県南部でM4.7・震度5弱の強い地震が発生した。群馬県南部で震度5弱が観測されたのは初めてだが、実は群馬県南部は地震が多いとは言えないにも関わらず千葉県東方沖における前回のスロースリップ時にも揺れを引き起こしていたのである。更に南海トラフへの波及も懸念される理由とは。

群馬県南部で初の震度5弱が発生

日本国内で震度5弱以上を観測したのは05月25日の長野県北部M5.1・震度5強(関連記事)以来3週間ぶりで、2018年としては今回が6回目。

また関東地方を震源とする地震が震度5弱以上を記録したのは2016年12月28日の茨城県北部M6.3・震度6弱以来およそ1年半ぶりのことであった。

次に群馬県南部における有感地震は01月23日のM2.8・震度2以来5ヶ月ぶりで、群馬県南部で震度5弱以上となったのは今回が初めて、また震度4以上となったのも2013年05月02日のM4.3・震度4以来約5年ぶりである。

群馬県南部は過去90年間に168回と年に1、2回程度しか有感地震が発生しない震源であるだけに震度5弱という強い揺れとなった今回の地震は非常に珍しかったと言え、今後の地震への警戒が更に高まることになりそうだ。

今回の震源付近では東側に大久保断層が走っており、この断層の30年地震発生確率はM7.0程度以上が0.6%と推定されているが、平均活動間隔が5,000年程度とされている一方で最新活動時期については不明となっていることから油断は出来ない。今後の地震活動を注視すべきだろう。

前回のスロースリップでも揺れていた群馬県南部

千葉県東方沖付近におけるスロースリップの影響(関連記事)で首都圏における強い地震への懸念が広がっている時期だけに、今回の群馬県南部震度5弱との関係が注目されるが、気になるデータも見つかっている。

群馬県南部では上記の通りこれまで168回の有感地震しか観測されてこなかったという点から地震が比較的少ない震源と言えるが、前回の千葉県東方沖におけるスロースリップ時にも有感地震が発生していたのである。

千葉県東方沖で前回スロースリップが観測されたのは2014年01月02日頃からであったが、地震が少ない群馬県南部で2014年01月06日にM3.8・震度1の地震が起きていたのだ。

前回のスロースリップの際、千葉や茨城でどのような地震が記録されていたのかについては既に紹介しているが(関連記事)、仮に今回、何らかの影響で前回のスロースリップ時の地震を踏襲している要素が存在するとすれば、当時どのような地震が発生していたのかを知っておくべきだろう。2014年01~03月に起きていたM5以上の地震のリストがこちらである。

2014年01月02日 M5.1 震度3  千葉県東方沖
2014年01月04日 M5.3 震度1  福島県沖
2014年01月09日 M5.6 震度4  石垣島近海
2014年01月16日 M5.0 震度3  岩手県沖
2014年02月06日 M5.6 震度4  宮城県沖
2014年02月06日 M5.0 震度3  宮古島近海
2014年02月08日 M5.0 震度4  福島県沖
2014年02月11日 M5.6 震度3  房総半島南方沖
2014年02月23日 M5.4 震度2  北海道東方沖
2014年03月03日 M6.6 震度4  沖縄本島北西沖
2014年03月03日 M5.0 震度3  沖縄本島近海
2014年03月14日 M6.1 震度5強 伊予灘
2014年03月17日 M5.1 震度3  福島県沖
2014年03月17日 M5.4 震度2  与那国島近海
2014年03月22日 M5.3 震度2  鳥島近海
2014年03月26日 M5.4 震度3  薩南諸島東方沖
2014年03月29日 M5.3 震度2  茨城県沖

千葉県東方沖の位置に照らせば房総半島南方沖M5.6や宮城県沖M5.6、福島県沖M5.3といった震源に不自然さはない上、既に紹介している通り過去の千葉における連発地震で東北地方の太平洋側で強い地震が起きやすい傾向が確認されている(関連記事)。

南海トラフ関連震源への影響も、前回は「豊後水道震度5強」

しかし、前回のスロースリップ後に起きていた地震の中で注目されるのは2014年03月14日に起きていた伊予灘のM6.1・震度5強である。南海トラフ関連震源への影響という点からもさることながら、同様に南海トラフとの関わりが強いと見なされている紀伊水道で06月16日に2度の有感地震が相次いだばかりだからである。

それだけではない。今回の地震で南海トラフ関連震源への注目度を高めねばならない理由はもうひとつあるのだ。

今回、群馬県南部でM4.7・震度5強が発生した震源位置は「北緯36.4度/東経139.2度・深さ約20km」の地点。この位置で過去に起きていた地震は3回確認されているが、そのいずれもその後、南海トラフと関連の深い震源でM5以上の地震が発生していたのである。

1938年の事例では3週間後に伊予灘でM5.0、1956年の際には2週間後に日向灘でM5.2、更に半月後に三重県南東沖でM5.1。そして前回2017年のケースでは8日後に豊後水道でM5.0・震度5強という強い揺れを伴う地震が起きていた。

こうした事例からは今回の群馬県南部における地震が南海トラフ関連震源に影響を及ぼす可能性は否定出来ない。そしてその規模は今回震度5弱を記録したとおりこれまでよりも大きいと考えられるのだ。

1938年08月17日 M3.0 震度1  群馬県南部
1938年09月10日 M5.0 震度3  伊予灘

1956年05月24日 M3.5 震度2  群馬県南部
1956年06月08日 M5.2 震度2  日向灘
1956年06月23日 M5.1 震度2  三重県南東沖

2017年06月12日 M2.1 震度1  群馬県南部
2017年06月20日 M5.0 震度5強 豊後水道
 



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