2016年08月05日硫黄島近海でM6.1の地震が発生、知っておきたいポイント


 
2016年8月5日の1:25に硫黄島近海でM6.3の地震が発生した。硫黄島については噴火に関連して知っておきたい点がある。

この地震では東京都の小笠原村が震度2の揺れを記録したが、震源が530kmと深かったことが特徴だったと言える。硫黄島近海を震源とする有感地震としては5月17日以来約2.5ヶ月ぶり、また同震源でM6以上の地震が起きたのは2月22日のM6.4以来であった。日本列島付近でM6以上の規模は6月24日の与那国島近海・M6.1以来約1.5ヶ月ぶり。

硫黄島近海を震源とした有感地震は2016年としては既に5回目だが、注意しておくべきは年々増加傾向に有るという点だろう。2007年以降、硫黄島近海を震源とした有感地震の回数を調べてみると、8月上旬で既に5回という2016年のペースは今後への不安を感じさせる。

回数
2007年1回
2008年1回
2009年2回
2010年3回
2011年3回
2012年2回
2013年2回
2014年5回
2015年4回
2016年5回

硫黄島近海で起きた過去の地震の中で最も規模が大きかったのは2000年3月28日に起きたM7.9で、他にもM7以上の地震は1929年以降、1934年に1回、1955年には2回それぞれ発生しており、規模の大きな地震に繋がる恐れは否定出来ない。

しかし、硫黄島についてはもうひとつ知っておきたい点がある。2015年11月にイギリスのオンラインメディアが「世界の危険な火山トップ10」というリストを発表したのだが、その筆頭、第1位として紹介されていたのが硫黄島なのだ。一部を紹介すると記事にはこう書かれていた。

「リストの筆頭は日本の硫黄島である。1945年に米軍が上陸した海岸は4年毎に1mずつマグマが押し上げられているため、当時より17mも隆起している。こうした状態が既に数百年続いているため硫黄島が破局的に噴火するのは時間の問題である。

硫黄島自体は過疎であるが大規模な噴火は25mもの津波を引き起こす可能性があり、日本の南側や香港・上海など中国の沿岸都市に甚大な被害を及ぼしうる。」

硫黄島近海における有感地震の増加傾向が噴火につながっていかないことを祈るばかりだが、今回のM6.1についてもうひとつ、気になる情報を挙げておこう。伊豆方面での地震活動に繋がる可能性である。

今回は深さ530kmと深発だった地震だが、硫黄島近海で過去に起きていた深さ500km台での有感地震2回にはいずれも共通点が見られる。まず1998年2月7日に硫黄島近海でM6.4(深さ552km)が起きると、その2ヶ月後となる4月下旬から5月にかけて伊豆半島東方沖で群発地震が発生していた。また1979年5月19日に硫黄島近海でM6.4(深さ580km)が起きた際にも、この時は1年後だったが同じ伊豆半島東方沖で1980年6月下旬から7月にかけて群発地震、6月29日にはM6.7の地震も記録していたのだ。

折しも最近、関東地方など首都圏で今後強い地震が発生する可能性に専門家や予測サイトが次々と言及しているが、今回の地震の震源を見てみるとオレンジ色(今回)の下に水色の震源があるのがわかるだろう。これは7月30日にマリアナ諸島で発生していたM7.7の震源位置を表しているが、約1週間で北の方向に移動してきた可能性に鑑みれば、8月中旬から下旬は警戒したほうがよいのかもしれない。

160805-007
 
※画像はUSGSより。