180902-001ogasawarashotouseihooki

2018年09月02日小笠原諸島西方沖でM5.7、出ていたシグナルと今後の留意点は


 
2018年09月02日の00:44に小笠原諸島西方沖でM5.7・震度2の地震が発生した。小笠原では08月17日に硫黄島近海でM6.6が起きたばかりであるが、今後の留意点は。

シグナルも出ていた小笠原方面

日本国内でM5.5を超える地震が起きたのは08月17日の硫黄島近海M6.6・震度1以来半月ぶりで、2018年としては15回目。

小笠原諸島西方沖における有感地震としては06月03日のM4.7・震度1以来3ヶ月ぶりのことで、2018年としては4回目の有感地震であった。

08月17日の硫黄島近海M6.6は小笠原諸島西方沖の南側に位置する震源であり、M5.5を超える地震が08月・09月と続いたことになるが、硫黄島近海の震源が「ごく浅い」とされていたのに対し今回の小笠原諸島西方沖の深さは約460kmとされていることから、同列視する必要はないだろう。

今回の小笠原諸島西方沖M5.7については、伊豆・小笠原方面に対し出ていたいくつかのシグナルが該当していた可能性がありそうだ。

まず07月29日にインドネシアで起きたM6.0の地震について過去の類似条件における地震を追跡したところ「伊豆・小笠原海溝沿いの震源での強い地震が目立っていた」という特徴が指摘されていた。

また、06月26日に発生した静岡県西部M3.4の際にも、過去の事例からその後3ヶ月程度の間に伊豆や小笠原で強い地震が立て続けに起きる傾向があることを紹介していたが、08月17日の硫黄島近海M6.6と今回の小笠原諸島西方沖M5.7が該当していた可能性がある。
 

東北から北海道M7以上に繋がる可能性も

では、今回の小笠原諸島西方沖M5.7について、今後はどのような地震に注意しておくべきなのだろうか。

今回の震源位置「北緯28.1度/東経140.5度」で500km前後の深発においては、過去に1度有感地震を引き起こしたことがある。

2014年09月22日のM5.1・震度1で、小笠原諸島西方沖が次に揺れたのが翌年のM8.1・震度5強という巨大地震であった点が目立つ。

今回も同様に小笠原における大地震に繋がるかどうか2019年にかけて注視していくべきだが、今回の震源位置に関してはそれ以外にも留意しておくべき特徴があるようだ。

周辺で過去に同じような深発地震が起きた際のその後の国内発震傾向を追跡してみると、1~2ヶ月程度の間に日本海溝から千島海溝にかけての一帯で強い地震が発生していたからである。

前述した2014年09月22日の時には半月後に青森県東方沖でM6.1・震度2、また直近の事例である2017年09月08日のケースでは2週間後に三陸沖でM5.9・震度2、その3週間後に福島県沖でM6.0・震度2とM5.9・震度5弱が連発とM6クラスであったが、M7を超える大地震だった例もあるのだ。

6事例のうち2ヶ月以内に大地震が起きていたのは1963年08月と1978年05月、それに2006年11月の3つのケースであった。

1963年は2ヶ月後にM8.1の択捉島沖地震が、1978年には1ヶ月後に宮城県沖でM7.4が、そして2006年のケースでは北西太平洋でM8.3の巨大地震がそれぞれ起きていたのである。

また残る一つの例である2007年にも小笠原諸島西方沖における地震から半月後にアリューシャン列島でM7.3が発生しており、やはり千島海溝の延長線上での強い地震に繋がっていた。

こうした点からは今後2ヶ月程度、東北地方太平洋側から千島海溝沿いにかけての一帯におけるM6以上、場合によってはM7を超える大地震に発展する可能性も念頭に置いておくべきだろう。
 
※画像は気象庁より。