180911-001chibakennantooki

国内地震 地震予測 発生地震

2018年09月10日千葉県南東沖で震度4の地震、東日本大震災以降空白域だった相模トラフ寄りで

Pocket

 
09月10日の23:58に千葉県南東沖でM4.8・震度4の地震が発生した。今回の地震にはいくつかの特徴がある。過去の類似事例ではその後M7以上の大地震が東北や北海道で発生していた他、震源位置が東日本大震災以降、相模トラフ寄りの空白域であった点だ。

2018年に地震急増中の千葉県南東沖で連日の地震

千葉県南東沖ではこれまで有感地震はそれほど多く発生しておらず、過去5年間の地震発生数はいずれも3~5回/年程度であったにも関わらず2018年は今回が13回目と急増しており、前日の09月09日にもM3.3・震度1が起きていたばかりだった。

地震の急増は06月に房総半島沖で生じていたスロースリップ(関連記事)による影響もあると見られるが、スロースリップ自体は07月10日の地震調査委員会の会合で06月下旬から鈍化していると結論付けられていたことから、千葉県南東沖で08月以降に発生した5回の有感地震についてはそれ以外の要因についても考える必要がありそうだ。下記で触れている。

関東地方に出ていたシグナル

関東地方における強い地震ということで06月中旬から長期に渡って目撃が続いていた東京湾におけるクジラとの関連を想起する人もいるだろうが、クジラ目撃情報は08月11日に市川付近で寄せられて以来、既に約1ヶ月間途絶えており、今回の地震とは切り離して良いだろう。

だが、関東地方におけるM5クラス発生に対してはいくつかのシグナルが出ていた。

まず直近では平成30年北海道胆振東部地震(関連記事)の際に指摘していた可能性に該当している。

胆振地方中東部でM6.7・震度7が起きる数時間前に岩手県内の2つの震源、岩手県沿岸北部と岩手県内陸北部でそれぞれ有感地震が発生した際に、この3つが短期間の間に揺れあっていたケースではその後東北地方太平洋側におけるM5以上が目立っていたのだ(関連記事)。

中には東京湾M5.3・震度5弱や駿河湾M6.6・震度5弱、千葉県東方沖M5といった地震も含まれていたことから、今回の千葉県南東沖M4.8・震度4もこうした流れに合致していると言える。

また08月17日に硫黄島近海でM6.6が起きた際にも類似の事例ではその後関東地方における地震が多発していたことが判明しており、埼玉県南部M5.3や茨城県沖M5.9、千葉県北西部M5.1に茨城県北部M6.3などの強い地震に繋がっていたことから「関東地方で警戒レベルを高めておく必要がある」と紹介していた(関連記事)。

こうした点からは今回の地震は起き得る範囲の地震であったと言える。

空白域で2018年に相次ぐ地震

次に今後についてだが、今回の震源位置「北緯35.1度/東経140.3度」の付近ではこれまでに10回程度の地震が観測されてきたが、深さ約10kmの地点であったケースが多く、約30kmという今回の深さまで近似の事例としては2009年01月と2012年10月の2つが挙げられる。

これらについてその後どのような地震が起きていたか追跡してみると、日本海溝沿いから千島海溝沿いにかけての一帯における強い地震に繋がっており、どちらのケースでもその後M7を超える地震が発生していた。

2009年01月の際には01月10日に千葉県南東沖でM2.9・震度1が起きるとその6日後に千島列島でM7.5・震度2が、そして2012年10月の時は10月12日に千葉県南東沖でM3.6・震度2が発生してから2日後にM5.3の地震が発生していた三陸沖で、12月07日にM7.3・震度5弱という大地震がそれぞれ引き起こされていたのだ。

これらの例からは日本海溝から千島海溝にかけての一帯におけるM7以上が2ヶ月以内に発生する可能性を念頭に置いておくべきと言えるが、今回の千葉県南東沖M4.8においては前述した通りもうひとつ、知っておくべき要素がある。

千葉県南東沖で2018年に入り有感地震が急増しているのは既に述べた通りだが、これらの地震が東日本大震災以降、2017年まで起きてこなかった場所で発生しているのである。

上記は左が今回の震源を含む深さ30~50kmの範囲で東日本大震災以降、2017年12月31日までに記録されてきた地震、そして右が2018年に起きた地震を示している。2018年に観測されている地震が、過去7年間起きてこなかった位置で発生しているのがわかるだろう。

今回を含め2018年の地震がより相模トラフ方向における空白域で続いている点、そして相模トラフ沿いでのM8クラス地震こそ30年発生予測では「ほぼ0~5%」と推測されてはいるものの、「プレートの沈み込みに伴うM7程度の地震」に関してはM6.7~M7.3の規模の地震が「70%程度」と高い確率で考えられている点が、千葉県南東部における地震を捉える上で知っておくべき要素と言える。
 


 

※画像はUSGSより。


「地震ニュース」では地震の分析と過去データからの予測・前兆情報を全てオリジナル記事でご提供。新着記事配信登録でいち早くどうぞ。


follow us in feedly

読者アンケートにご協力下さい。読者アンケート
現在の予測情報はメインメニューから「地震予測カレンダー」を参照して下さい。

当サイトの著作物は無断転載・使用を固く禁じています。またリライトと判断される行為についても固くお断り致します。各種Webサイト・掲示板・動画・スマートフォンアプリなど形態を問わず権利侵害行為に対しては著作権法及びその他の法に基づき厳正に対処します。「無断転載禁止」をご覧ください。


Pocket

-国内地震, 地震予測, 発生地震
-, , , , , ,