181121-009種子島近海M5.2

種子島近海でM5.2・震度3、類似地震は昭和東南海地震の前にも


 
11月21日の04:14に種子島近海でM5.2・震度3の地震が発生した。震源位置は小規模な噴火が続く口永良部島のすぐ南であった。震源の深さは130kmで、種子島近海の深さ100kmを超えるM5以上は過去に7例しか存在していない。しかし、その中の一つは昭和東南海地震の直前に記録されていた。

口永良部島すぐ南でM5超え地震が発生

日本列島付近でM5を超える地震が起きたのは11月05日の国後島付近M6.3・震度4以来16日ぶりで11月としては今回が4回目。

また種子島近海で有感地震が観測されたのは09月12日のM4.4・震度2以来2ヶ月ぶりで2018年としては今回が7回目に当たる。

今回の地震は震源の深さが約130kmと100kmを超えていた点が特徴で、種子島近海における深さ100km以上のM5以上地震としては2017年03月12日のM5.3・震度3(深さ136km)まで遡る必要があることから、比較的珍しい地震だったと言えそうだ。

今回の震源位置は屋久島の西側、口永良部島のすぐ南側で、ごく近い場所では震源の深さこそ10km未満と浅かったものの、2015年01月24日と05月23日に計3回のM1~2台の有感地震を記録していた。

2015年前半におけるこれらの地震が注目されるのは、その直後の05月29日にすぐ北側の口永良部島で新岳が噴煙が約10,000メートルまで達する規模の噴火を引き起こし噴火警戒レベルが最高の5まで引き上げられていたためである。

震源の深さが130kmと深いことから類似地震と位置付けることは出来ないが、口永良部島では2018年08月にも噴火警戒レベルが一時4に引き上げられ、10月にもごく小規模な噴火が確認されている。
 

種子島近海における類似地震は昭和東南海地震の前にも

次に種子島近海における類似地震とその後の国内発震状況について追跡してみよう。前述した通り今回の震源からごく近い範囲では深さ100km以上の有感地震がこれまでに観測されてこなかったことから、種子島近海におけるM5以上・深さ100km以上で発生してきた地震全7例についてその後の傾向を調べてみた。

特に南海トラフ関連震源から琉球海溝にかけての一帯に焦点を当ててみるとその後複数回のM5以上やM6クラスも少なからず起きていたことがわかった。

直近の2017年03月12日のケースでは1.5ヶ月後に大隅半島東方沖M5.6・震度3や宮古島近海M6.4・震度3など5回。2005年11月の際には半月後から奄美大島北東沖でM6.1を含むM5以上4回に伊勢湾でM5.1のこの時も計5回。

2002年10月の時には10日後に日向灘でM5.9・震度5弱が発生していたのをはじめ奄美大島近海などでM5以上が計4回、1978年も宮崎県北部山沿いM6.0・震度4や島根県東部M6.1・震度4、それにちょうど2ヶ月後に発生した台湾付近M7.1大地震を含め計6回、それに1982年の事例では2週間の間に東海道南方沖M5.1・三重県南東沖M5.1・日向灘M5.0といった具合である。

中でも注目されるのが1944年07月24日の種子島近海M5.0・震度1で、5日後の兵庫県南東部M5.0・震度4やその5日後の島根県西部M5.1・震度3はさておき、約4.5ヶ月後の1944年12月07日には昭和東南海地震(M7.9)が起きていたのである。

南海トラフに関しては11月に入ってから各地で起きている地震からM5以上へのシグナルが複数出ている状態。

11月02日の紀伊水道M5.4・震度4では過去の類似事例4例中3例で11月14日の千葉県南東沖M4.3・震度2では7例中5例でその後南海トラフM5以上が、また11月15日の日向灘・紀伊水道のコンボでは14例中10例でその後南海トラフ・琉球海溝M5以上がそれぞれ起きていたからである。
 
※画像は気象庁より。